@misc{oai:repo.qst.go.jp:00072802, author = {中西, 郁夫 and 大久保, 敬 and 上野, 恵美 and 関根(鈴木), 絵美子 and 小澤, 俊彦 and 松本, 謙一郎 and 中西 郁夫 and 大久保 敬 and 上野 恵美 and 関根 絵美子 and 小澤 俊彦 and 松本 謙一郎}, month = {May}, note = {【目的】グルタチオンやL-システインなどのチオール類は、生体内レドックス(酸化還元)状態の制御に重要な役割を果たしている。しかし、チオール類によるラジカル消去機構には不明な点が残されている。我々は最近、抗酸化物質の活性評価に頻用されている2,2-ジフェニル-1-ピクリルヒドラジル(DPPH)ラジカルをβ-シクロデキストリンを用いて水溶化することに成功した(Chem Commun 2015; 51: 8311)。そこで本研究では、この水溶化DPPHラジカルを用い、生体関連チオール類のラジカル消去機構を速度論的に検討した。 【方法】DPPHラジカルとβ-シクロデキストリンの固体混合物に沸騰水を加え、室温に戻るまで攪拌した後、孔径0.22 µmのメンブレンフィルターでろ過することにより、DPPHラジカルの水溶液を得た。反応はユニソクRSP-100-02NM型ストップトフロー分光測定装置を用いて追跡した。 【結果】リン酸緩衝液(0.05 M, pH 7.4)中、25℃で、水溶化DPPHラジカルにグルタチオンを加えると、DPPHラジカルに由来する527 nmの吸収が減少し、DPPHラジカルが効率良く消去された。DPPHラジカルの濃度に対してグルタチオンの濃度が過剰の条件下で、527 nmの吸光度の経時変化をストップトフロー法で追跡し、擬一次速度定数(k(obs))を決定した。得られたk(obs)値はグルタチオン濃度の増加に伴って増加し、やがて一定値に達した。また、この反応はpHが大きくなるに従って速くなった。グルタチオンの代わりにL-システインやホモシステイン、N-アセチル-L-システインを用いた場合にもk(obs)値は対応するチオールの濃度に対して同様の依存性を示した。また、SH基のpK(a)値が小さいほど反応速度は大きくなった。さらに、重水を用いたリン酸緩衝液中でグルタチオンと水溶化DPPHラジカルとの反応を行っても速度論的同位体効果は観測されなかった。 【結論】以上の結果から、本研究で用いたチオール類によるDPPHラジカル消去反応は、SH基の脱プロトン化で生成したチオレートアニオンからDPPHラジカルへの電子移動反応が律速となって進行していることが示唆された。, 第18回日本抗加齢医学会総会}, title = {生体関連チオール類による水溶化2,2-ジフェニル-1-ピクリルヒドラジル(DPPH)ラジカルの消去機構}, year = {2018} }