@misc{oai:repo.qst.go.jp:00072642, author = {水野, 和恵 and 姜, 美玲 and 森, 梓 and 遊佐, 訓孝 and 小西, 輝昭 and 濱野, 毅 and 石川, 剛弘 and 磯, 浩之 and 加藤, 宝光 and 岡安, 隆一 and 今関, 等 and 上坂, 充 and 姜 美玲 and 小西 輝昭 and 濱野 毅 and 石川 剛弘 and 磯 浩之 and 加藤 宝光 and 岡安 隆一 and 今関 等}, month = {Mar}, note = {深部癌の診断と治療には、薬剤を腫瘍に選択的に集積させるDDSとX線の組み合わせが有効であると考えられる。本研究では、造影剤として金コロイドを、治療用DDS薬剤としてシスプラチンミセルを選定し、X線との併用による効果の評価を行った。 キーワード:X線薬品送達システム, シスプラチン, 金コロイド, PIXE, パルスラジオリシス, 免疫染色 \n1. 目的 現在、日本人の3人に1人が癌で死亡しており、高齢化に伴って今後さらに増加すると予想されている。放射線による診断・治療は患者への負担が少ない方法として注目を浴びているが、正常部位への被曝が問題となっている。そこで、薬剤を腫瘍部に集積させるDrug Delivery System (DDS)技術を、造影剤や放射線増感剤に適用することで、副作用を減らしつつ、高いコントラストもしくは抗腫瘍効果を得る、X線DDSが提案されている。X線との相互作用が大きい物質として、重金属元素が挙げられる。本研究では、重金属である金や白金を含有するDDS薬剤(金コロイド、シスプラチンミセル1))を用いて、X線と併用したときの造影・治療効果の評価を行うことを目的としている。また、シスプラチンミセルは白金製剤を含むDDS薬剤であり、腫瘍集積性が確認されている。それぞれ計算、物理化学実験、生物実験を通して評価を行った。 2. 実験内容 【造影型】金は従来用いられているヨウ素造影剤に比べて副作用が少なく、コロイド状(直径約数十nm)では血中滞留性が高くなる。金コロイドの造影効果を評価するため、水ファントム中に金が集積したと仮定し、モンテカルロ法によって透過X線強度を計算した。その結果、マウスの実験で報告されている最大集積値(28mg/g)において、十分なコントラストが得られた。次に金コロイドの毒性を評価するため、金コロイド存在下で正常ヒト皮膚線維芽細胞に生じるDNA2本鎖切断と1本鎖切断の個数を調べた。DNA2本鎖切断はγ-H2AX免疫染色法によって、DNA1本鎖切断はアルカリコメット法によってそれぞれ可視化される。興味深いことに、2本鎖切断は変化しないが1本鎖切断が増加した。1本鎖切断箇所は容易に修復されるため、金コロイドは毒性の低い造影剤であることが示唆された。【治療型】シスプラチンはDNAに結合しその機能を妨げることで抗癌作用を示す白金製剤である。X線との相互作用により特性X線やオージェX線を生じ、放射線増倍効果が得られると考えられている。シスプラチンミセルは、シスプラチンを高分子ポリマーで内包したDDS薬剤であり、腫瘍部において徐々にポリマーから放出され、腫瘍細胞に取り込まれると考えられている。シスプラチンミセルとX線を併用した場合の毒性(治療効果)を、コロニー生成法によって評価した。また、治療効果の最大化を定量的に議論するためには、実際にどの程度の薬剤が時間とともに細胞内部に取り込まれるのかを評価する必要がある。そこで、Particle Induced X-ray Emission (PIXE)分析法を用いて、細胞へのシスプラチンの取り込み量の時間変化を測定した。詳細は当日会場にて述べる。 1) Uchino et al. Br J Cancer 2005, 93, (6), 678-687, 日本原子力学会2008年春の年会 学生ポスターセッション}, title = {造影型および治療型X線薬品送達システムに関する研究}, year = {2008} }