@misc{oai:repo.qst.go.jp:00072634, author = {稲見, 俊哉 and 稲見 俊哉}, month = {Jan}, note = {X線磁気円二色性測定は、元素選択的であることや、微小試料や微小モーメントの検出に適していること、磁気光学総和則が使える場合があることなどから、放射光X線を用いた磁気測定の中でも標準的な手法としてその位置を確立している。しかしながら、硬X線領域においては、3d遷移金属に対して非常に感度が低い(0.5%程度)という問題が存在していた。これまでも解決策は検討されてきたが、明快な答えはまだ見つかっていないのが現状である。そこで本研究では、従来のX線吸収過程から離れ、X線の発光過程とその偏光状態に着目することにより、硬X線領域で3d遷移金属に対し大きな磁気効果を得ることを目的に研究を行った。 実験はSPring-8 BL22XUで行い、試料として110面の出た鉄単結晶を用いた。移相子が+1/4波長板と-1/4波長板になる条件でKα1線スペクトルをそれぞれ観測し、その差分から円偏光度を求めた。結果、実測で最大12%、幾何学補正等を施せば18%という値を得た。また、磁場を反転すると円偏光度の正負も反転することも確認した。これらの結果から、エネルギー分解すれば、鉄のKα1線が磁気円二色性を示すことが明らかになった。金属鉄に対するL2,3端での磁気円二色性がおおよそ30%であることを考えると、硬X線領域において軟X線領域に迫る磁気効果が得られたことになる。, 第31回日本放射光学会年会・放射光科学合同シンポジウム}, title = {X線発光における磁気円二色性の観測}, year = {2018} }