@misc{oai:repo.qst.go.jp:00072621, author = {中上, 裕貴 and 小畑, 結衣 and 神長, 輝一 and 横谷, 明徳 and 中上 裕貴 and 小畑 結衣 and 神長 輝一 and 横谷 明徳}, month = {Oct}, note = {クラスターDNA損傷はDNA鎖上の数ナノメートル程度のごく局所に塩基損傷や、一本鎖切断(SSBs)二本鎖切断(DSBs)が多重に生じる複雑な損傷形態であることが知られている。細胞致死の主要な要因であるDNA鎖の二本鎖切断タイプの損傷の研究は比較的進んでいるのに対し、突然変異や発がんの原因のひとつと推定されているクラスターDNA損傷とその難修復性の実態は未解明の部分が多い。本研究では、放射線を照射しクラスター損傷を誘発したプラスミドDNAを、非照射の哺乳動物培養細胞(MCF7)に導入し、その修復動態を調べる。非照射細胞に放射線照射したDNAを導入することで、細胞中の膜やミトコンドリアなどの細胞小器官に対する被ばくの影響を排除することができる。照射試料として、GFP蛍光タンパク質を発現するプラスミドDNAを用いた。時間とともに損傷が修復されると、蛍光量がコントロールレベルまで回復すると期待される。もし、修復が行われない場合には、低い蛍光発色に留まる、もしくは蛍光を発しないと考えらえられる。まず、GFPタンパク質を発現するプラスミドDNAにX線を0.4及び1.5kGy照射した。1.5kGではほぼすべての分子にSSBが入りオープンサーキュラー構造になっていることを、アガロースゲル電気泳動法により確認した。その後、リポフェクタミンを用いてこれらの照射プラスミドを非照射細胞に形質転換し、発現したGFP蛍光タンパク質の蛍光量の時間変化を蛍光顕微鏡下でライブセル観察することによって、クラスター損傷の修復率をGFP発現速度として評価した。照射プラスミドの場合線量依存的に形質転換効率が下がり、1.5kGyの場合GFP発現速度はコントロールのおよそ40%となった。一方、ポジティブコントロール実験として、ニッキングエンドヌクレース(Nb.BSMⅠ)及び制限酵素(HindⅢ)を用い、人工的にSSB、DSBを導入して発現速度を調べた結果、それぞれコントロールの60%及び10%となった。実際に照射をしたプラスミドの方が酵素処理でニックを入れたものよりも発現速度が有意に低下していることがわかった。このことから、X線照射により難修復性のDNA損傷生じていることが推測された。, 日本放射線影響学会第60回大会}, title = {放射線により誘発されるクラスターDNA損傷の細胞内における修復動態解析}, year = {2017} }