@misc{oai:repo.qst.go.jp:00072458, author = {鈴木, 雅雄 and 宇佐美, 徳子 and 舟山, 知夫 and 横田, 裕一郎 and 鈴木, 芳代 and 小林, 泰彦 and 鈴木 雅雄 and 宇佐美 徳子 and 舟山 知夫 and 横田 裕一郎 and 鈴木 芳代 and 小林 泰彦}, month = {Sep}, note = {これまでに行った地上研究から、宇宙空間で想定されるHZE粒子線被ばくを模擬する放射線の時間的・空間的低フルエンス照射に対する細胞応答が、放射線の線質に依存することが判ってきた。本年は、HZE粒子のエネルギー付与に伴うさらに詳細な生物効果・細胞応答を明らかにすべく、国内で稼働中のマイクロビーム放射線細胞照射装置を利用した生物効果解析結果を報告する。得られた実験結果は、以下にまとめられる。 【実験結果1】X線、重イオン(炭素、ネオン、アルゴンイオン)マイクロビーム照射装置を用いた研究から、ディッシュ上の全ての細胞に対して一部の細胞のみに限定的(細胞核または細胞質への照射は区別していない)にマイクロビーム直接照射を行った結果、ヒト正常細胞の生物効果(細胞致死・遺伝子突然変異)のバイスタンダー効果誘導は、比較的LETの低いX線では誘導されなかった。また、逆にLETの高いネオンやアルゴンイオンでも誘導されなかった。 【実験結果2】用いたイオンのLETで計算したエネルギー付与のトラック構造のシミュレーションの結果から、イオンのトラック中心からLETに依存して二次的な放射線の発生が増加しており、細胞にはイオンのトラックとそれに付随した二次放射線が細胞核と細胞質に照射されていることが判った。 【実験結果3】10µm x 10µmに絞ったX線マイクロビームを細胞核のみに限定的に照射した場合は、【実験結果1】で観察されなかったバイスタンダー効果が観察された。 【実験結果4】1500µm x 700µmのX線ブロードビームを作成し、細胞核と細胞質を同時に照射した場合は、細胞核限定的照射の生存率に比べて有意に高くなることが判った。 これらの実験結果より、『細胞質に電磁波放射線のエネルギー付与が起こった場合、細胞核に生じた放射線損傷を軽減する何らかのメカニズムが働き、バイスタンダー効果を抑制することにより細胞致死を軽減する(放射線適応応答)。』という作業仮説を立て、研究を進めている。, 日本宇宙生物科学会第31回大会}, title = {宇宙放射線の生物影響は細胞質へのエネルギー付与が鍵を握る?}, year = {2017} }