@misc{oai:repo.qst.go.jp:00072349, author = {小久保, 年章 and 舘野, 香里 and 飯名, 瑞希 and 大久保, 喬司 and 鬼頭, 靖司 and 小久保 年章}, month = {May}, note = {放射線医学総合研究所の実験動物施設の一つである実験動物研究棟は、SPF実験動物施設に準じたバリア管理にてマウス、ラットを用いて動物実験を実施している施設であり、また放射線照射実験やイメージング撮影などのために研究所内の他の施設への動物の搬出入を許可している施設である。本施設では微生物モニタリング検査を定期的に実施しており、2016年4月には微生物検査項目の見直をしてヘリコバクター、エクトロメリアなど数項目を追加して微生物モニタリングを強化した。2016年10月に受託飼育施設から本施設の4階マウス室Aにマウスを導入し、その時の導入時検査でヘリコバクター・ヘパティカス(Helicobacter hepaticus: H. hepaticus)が糞便から確認された。そこで、研究所内の実験動物施設についてヘリコバクターの検査を行った結果、実験動物研究棟4階マウス室Aに加え、同棟3階マウス室Bと別な飼育施設のマウス室Cの合計3飼育室で、マウスの糞便からH. hepaticus が認められた。これらの飼育室はいずれも、受託飼育施設からマウスを搬入した飼育室又は搬入したマウスを飼育した履歴のある飼育室であり、他の飼育室への感染は認められなかった。H. hepaticus 感染が比較的限定的であった要因として、実験動物研究棟では2013年にマウス肝炎ウイルス感染がみられた際に再発防止対策として、(1)作業動線の厳格化、(2)動物実験内容に配慮した飼育区分の分離、(3)飼育器材の洗浄室での衛生管理の強化、(4)動物実験者や関係者への再教育訓練を実施し、これらの対応をその後も適正に維持出来ていたことが大きいと考えられる。H. hepaticus は糞便中に感染性菌体を排出し、食糞行動や使用済み床敷を介して伝搬するとされているが、本菌の伝搬は上述の対策によりある程度抑制できていたものと推測される。H. hepaticus の清浄化に向けた対応として、直ちに動物実験が中止できないマウスを飼育室が陰圧かつ使用済み飼育器材をオートクレーブ処理を行う運用の飼育室へ移動する、この対応ができないマウスは飼育室内での粉塵飛散の防止対策をとりつつ、いずれも一定期間内に実験を終了させ、空室となった飼育室について消毒処理を進めている。また一時的に動物実験を中止したマウス系統については、体外受精-胚移植による微生物クリーニングを実施している。本報告では、その後の実験動物施設の状況も含めて紹介する。, 第64回 日本実験動物学会総会}, title = {実験動物施設でみられたマウスへのヘリコバクター・ヘパティカス感染と清浄化対応}, year = {2017} }