@misc{oai:repo.qst.go.jp:00072053, author = {森田, 明典 and 高橋, 一平 and 笹谷, めぐみ and 青木, 伸 and 王, 冰 and 有安, 真也 and 田中, 薫 and 山口, 哲司 and 谷本, 圭司 and 根井, 充 and 神谷, 研二 and 永田, 靖 and 細井, 義夫 and 稲葉, 俊哉 and 王 冰 and 田中 薫 and 根井 充}, month = {Oct}, note = {放射線治療では正常組織障害が処方できる腫瘍線量の限界(耐容線量)を決めており、正常組織の耐容線量を高める放射線防護剤の開発は、治療可能比を高める放射線感受性修飾として重要である。我々は、p53 分子内の亜鉛結合部位を標的とする8-キノリノール(8-HQ)誘導体の合成、探索を進め、p53 活性を制御するいくつかの放射線防護剤を発見した。その内、p53 活性を「阻害」する多くの化合物は、骨髄死には効力を発揮するが腸死には有効性を示さない化合物であった。p53 阻害による放射線防護では腸死を克服できない原因として、骨髄と腸上皮におけるp53 の役割の違いが考えられた。すなわちp53 は、骨髄では放射線誘発アポトーシスを引き起こすメディエーターとして機能しているのに対し、腸上皮では非アポトーシス性の分裂死に対する抵抗性因子として機能するという説であり、この説を支持する研究報告もされていた。そこで我々は、p53 を阻害せず、p53 の抗細胞死活性を引き出す新しい放射線防護剤「p53 調節剤」の開発を推進することとした。特に、8-HQ誘導体の一つである5-クロロ-8-キノリノール(5CHQ)は、細胞の放射線抵抗性に関わるp53 標的遺伝子CDKN1A の転写を亢進させ、アポトーシスを促進するp53 標的遺伝子BBC3 の転写を抑制するp53 転写調節作用を示した。この特異な活性を有する5CHQ は、腹部24 Gy照射によるマウス腸死を防ぎ、防護活性を示す線量減少率DRF(dosereduction factor)は、骨髄死相当線量の全身照射試験で1.2、腸死相当線量の腹部照射試験で1.3 と、新規の放射線防護剤シードとして良好な値を示した。これらの結果は、放射線防護においてp53 機能を高める創薬ストラテジーの有用性を支持する結果と考えられた。, 日本放射線影響学会第59回大会}, title = {p53 標的創薬による放射線防護}, year = {2016} }