@misc{oai:repo.qst.go.jp:00072032, author = {福田, 美保 and 青野, 辰雄 and 山崎, 慎之介 and 伊藤, 友加里 and 石丸, 隆 and 神田, 穣太 and 早乙女, 忠弘 and 水野, 拓治 and 山田, 学 and 山廼邉, 昭文 and 福田 美保 and 青野 辰雄 and 山崎 慎之介}, month = {Sep}, note = {1. はじめに  2011年3月に発生した福島第一原子力発電所 (福島第一原発:FDNPS) 事故後、海や大気、陸域に多くの放射性物質が放出された。福島第一原発から半径20 km圏内における海水中の137 Cs濃度は、事故直後の2011年4月に10,000 Bq/Lであったが、約 1年後の2012年3月に数Bq/L (原子力規制庁, 2016a) に減少し、それ以降は事故前 (2000~2010年: 0.96-2.1 mBq/L: 原子力規制庁, 2016b) の10倍以上の濃度で変動している。海洋への放射性物質の移行経路には(1) 大気からの沈着、(2) FDNPSからの汚染水流入、(3) 河川を通じた流入の3つが主に挙げられる。海洋へと放出された放射性物質は、プランクトンへと移行し、食物連鎖を通じて大型魚へと影響を及ぼす。海洋生態系への影響を知るためにも、海水からプランクトンへの移行、挙動を明らかにすることが重要である。そこで本研究では、海水とプランクトン中の放射性セシウム濃度の分布と時間変化から、それらの要因や移行を明らかにすることを目的とした。 \n2. 試料採取および方法 試料は、2012年1月から 2015年10月まで 福島県水産試験場の定期調査にていわき四倉沖 (測点YK: 37°05’N、141°00’E、水深: 30 m) および相馬沖の3測点 (測点U2: 37°50’N、141°06’E、水深: 30 m、測点U5: 37°25’N、141°36’E、水深:140 m、U7: 37°50’N、141°00’E、水深: 500 m) にて海水とプランクトンネット(ネット)試料を採取した。海水試料は表面海水、ネット試料はメッシュサイズ 330μmのマルチネットを用いて採取した。海水試料は、採取した海水試料は0.2 μm のフィルターを用いて濾過を行ったのちに、リンモリブデン酸アンモニウム (AMP) 法 (Aoyama and Hirose, 2008) を用いてCsを吸着することで測定用試料を作製し、Ge半導体検出器を用いてCsの測定を行った。ネット試料は、真空乾燥後に海水と同様にGe半導体検出器を用いてCsの測定を行った。 \n3. 結果および考察  海水中の137Cs濃度 (mBq/L) は1.7から1.2×102で、海岸に近い測点YKおよびU2で他の測点よりも高い傾向にあり、全ての測点で時間経過と共に減少していた。ネット試料中の137Cs濃度 (mBq/kg-wet) は0.13から1.3×104で、全ての測点において2013年-2015年の137Cs濃度の幾何平均が2012年よりも2オーダー高かった。測点YKおよびU2におけるネット試料中の137Cs濃度は、冬から春に他の季節よりも高い傾向にあった。本発表ではネット試料の137Cs濃度の時間変化の要因についても考察も行う。 \n本研究の成果は福島県放射線医学研究開発事業補助金および文科省科研費新術領域研究24110005の一部である。 \n参考文献 原子力規制庁, 2016a,放射線モニタリング情報, http:// radioactivity.nsr.go.jp/en/list/205/list-1.html. 原子力規制庁, 2016b, 環境放射線データベース, http://search.kankyo-hoshano.go.jp/servlet/search.top Aoyama M, Hirose K (2008) In P. P. Pavel (Ed.) Analysis of Environmental Radionuclide, Radioactivity in the Environment vol 2. Elsevier, London Amsterdam., 日本海洋学会 2016年 秋季大会}, title = {福島沿岸域で採取した海水とプランクトンネット試料中 の放射性セシウム濃度の時間変化と要因}, year = {2016} }