@misc{oai:repo.qst.go.jp:00071824, author = {持田, 慶司 and 鬼頭, 靖司 and 金, 波 and 枝重, 圭祐 and 葛西, 孫三郎 and 小倉, 淳郎 and 鬼頭 靖司}, month = {May}, note = {【目的】理研バイオリソースセンターでは収集したマウス系統を国内外の研究者へ提供することを業務として行っている。凍結胚や凍結精子でのマウス系統の授受は多くの点で有効であるが、ドライシッパーという大きな容器を用いて往復輸送する必要があり、経費と手間がかかるのが現状である。今回我々は、凍結胚を加温・回収後に冷蔵温度下で輸送する場合と、凍結胚をドライアイス温度下で輸送する場合の2通りの輸送方法を検討したので報告する。 【方法】体外受精由来のC57BL/6JJclの2細胞期胚を用い、胚凍結はEFS20とEFS40の2段階法を用いた。冷蔵輸送は、凍結−加温・回収した胚をM2培養液で満たしたチューブ内に移し、保冷剤を入れた発泡スチロール箱内に梱包して、冷蔵下で宅配業者により理化学研究所(茨城県つくば市)から放射線医学総合研究所(千葉県千葉市)まで行った。冷蔵約24時間後に胚を回収し、培養と移植試験に供した。ドライアイス輸送は、発泡スチロールの箱に入れたドライアイスペレットに胚の入った凍結チューブを詰め、同様に冷凍温度で行った。ドライアイス温度下で約20時間後に、液体窒素へ凍結チューブを浸して保管し、翌日以降に胚を加温・回収して胚培養により発生を確認した。 【結果および考察】冷蔵輸送:100個の凍結胚から99個回収し、生存胚96個を4本のチューブに分けて冷蔵輸送したところ、95個回収したうち94個が形態的に正常であった。培養した胚の97%(33/34)が胚盤胞へ発生するとともに、回収直後に胚移植した胚の50%(30/60)が胎仔へと発生した。ドライアイス輸送:条件検討により、EFS40-0.9M sucrose-PB1液で凍結した胚を輸送したところ、回収率は100%(125/125)、形態的正常率は69%(86/125)であった。胚培養により99%(85/86)が胚盤胞へ発生したことから、正常な発生能を有していることが確認された。 【まとめ】凍結胚を加温・回収後に冷蔵することで高い発生能を保持したまま輸送可能なことが確認された。更にドライアイス温度での凍結胚の輸送も可能であり、これら簡便な胚の輸送方法が開発された。 (本研究はナショナルバイオリソースプロジェクト基盤技術開発「実験動物マウス及びラットリソースの輸送システムの開発」の一環として行われ、冷蔵胚の輸送方法については熊本大学の中潟教授にご指導いただいた)。, 第56回日本実験動物学会総会}, title = {ドライシッパーを用いないマウス胚の冷蔵およびドライアイス温度下での輸送の検討}, year = {2009} }