@misc{oai:repo.qst.go.jp:00071424, author = {福田, 美保 and 青野, 辰雄 and 吉田, 聡 and 本多, 牧生 and 川上, 創 and 才野, 敏郎 and 福田 美保 and 青野 辰雄 and 吉田 聡}, month = {Feb}, note = {2011 年3 月11 日の東日本大震災と大津波は、東京電力 福島第一原子力発電所(FNPS) 事故を引き起こした。FNPS事故に伴い放出された放射性物質は、直接流入および大気粉塵を経由した間接流入を通じて太平洋へと移行し、広範囲に拡散した。137Csの放出量は直接流入で13 PBqから 50 PBq、間接流入で13 PBq から 50 PBqであったと見積もられている。長期的な海洋生態系や人体への健康影響評価を行うためにも、バックグランドとなる海水の放射能濃度の拡散予測モデルの精度向上が不可欠である。しかし、福島沿岸域では定期的に放射能濃度の測定が行われているものの、西部北太平洋における時系列のデータが不足しているため、沖合を含めたより多くの地点で、長期間にわたる観測データを得ることが必要である。そこで本研究では2011年から2013年に「みらい」で行われた4航海(MR11-03;2011 年の4 月から5 月, MR11-05;2011 年7 月から8 月, MR12-02;2012 年6 月から7 月,MR13-04;2013 年7 月)にて北西部北太平洋で採取された表層海水および水深800 mまでの鉛直海水に含まれる放射性セシウム(134Csおよび137Cs) 濃度の測定を行い、濃度分布や変化量から分布要因等を明らかにすることを目的とした。採取した海水試料(20 L) は0.2 μm のフィルターを用いて濾過した後に、リンモリブデン酸アンモニウム(AMP) 吸着法(Aoyama and Hirose, 2008, Radioactivity in the Environment, 2, 137–162)を用いて測定用試料を作製し、ゲルマニウム半導体検出器を用いて134Cs(半減期2.07年) および137Cs (半減期30.04年)の放射能の測定を行った。  MR11-03航海で採取された表層海水中の134Cs 濃度(Bq/kg)は0.004〜0.27、MR11-05航海で0.12〜0.75、MR12-02航海で0.0011〜0.01の範囲であった。MR11-03(事故後約1ヶ月)の137Csの放射能濃度の最大値は、FNPS事故以前(2000年代の平均値;0.002)よりも約 140 倍も高かった。MR11-05(事故後約3ヶ月)の134Cs および137Cs の平均濃度は、事故後約1ヶ月よりも約 2.5 倍も高かった一方で、MR12-02(事故後約15ヶ月後)には事故後約3ヶ月の134Cs で約 5 %の濃度に減少していた。鉛直海水の放射性セシウム濃度分布は、3つの期間を通じて概ね海洋表層で最も高い傾向にあったが、事故後15ヶ月の測点S1(北緯 30 度, 東経 145 度)の137Cs濃度は、表層よりも水深150 mで最も高かった。このことは、表層海水中の放射性セシウム濃度は減少する傾向にあるが、海域によっては拡散だけでなく表層から沈み込んだ放射性セシウムが中層に滞留していることが考えられる。本発表では、MR13-04航海で採取された海水中の放射性セシウム濃度の結果をふまえて、分布と経年変化の要因について考察を行う。, ブルーアース2014}, title = {西部北太平洋における福島第一原子力発電所由来の放射性セシウム 濃度分布および経年変化}, year = {2014} }