@misc{oai:repo.qst.go.jp:00071422, author = {ショウラー, 恵 and 西村, まゆみ and 臺野, 和広 and 今岡, 達彦 and 鶴岡, 千鶴 and 島田, 義也 and ショウラー 恵 and 西村 まゆみ and 臺野 和広 and 今岡 達彦 and 鶴岡 千鶴 and 島田 義也}, month = {Feb}, note = {【目的】乳腺は、放射線の発癌作用に感受性の高い臓器の一つであり、原爆被爆や放射線治療による乳癌罹患率の増加が報告されている。しかしながら、放射線で誘発された乳癌に関する遺伝子異常の情報は少ない。ラットに発症する乳癌は、ホルモン依存性であることや、ヒトの乳癌に近い病理形態を示すことが知られており、ヒト乳癌のモデルとして利用されている。本研究では、ラットモデルを用いて、放射線で誘発された乳癌に関連する遺伝子の異常を検索することを目的とした。 【方法】放射線誘発乳癌高発系Sprague-Dawley(SD)ラット(雌)と放射線誘発乳癌低発系Copenhagen(COP)ラット(雄)の雑種第一代(F1)ラット(雌)に対し、生後7週齢時にγ線4Gyを全身1回照射した。F1に発生した乳癌について行われたアレイCGH解析の結果をもとに、LOH解析を行い、乳癌関連候補遺伝子を探索した。それら候補遺伝子について、DNA塩基配列解析と定量PCRによる遺伝子発現量の解析を行った。 【結果】アレイCGH及びLOH解析によりコピー数の減少が顕著であった1、2番染色体上の領域には、PI3K-Aktシグナル伝達経路に関わる遺伝子Pten、Pik3r1、Map3k1が存在していることが分かった。これら3遺伝子と、ヒト乳癌において高頻度に配列異常が報告されているPik3ca遺伝子についてシークエンス解析を行ったところ、Pik3r1遺伝子に18塩基の欠失型変異、Pik3ca遺伝子に一塩基置換が、それぞれ15例中1例において観察された。一方、Pten、Map3k1に配列異常は観察されなかった。また、Pten、Pik3r1、Map3k1、Pik3ca遺伝子に加え、同経路に関わるErbB2、Pdk1、Akt、Inpp4b遺伝子について発現量の解析を行った結果、Pten、Inpp4b遺伝子の発現量が癌において正常乳腺組織と比較して有意に減少していた。 【考察】Pik3r1、Pik3ca遺伝子において観察された配列異常は、それぞれiSH2 ドメインとヘリカルドメインと呼ばれる機能領域に位置していた。同様の配列異常は、ヒト乳癌でも報告されている。また、Pten、Inpp4b遺伝子の発現量低下も、ヒト乳癌において観察されている。本研究から、放射線により誘発された乳癌では、PI3K-Aktシグナル伝達経路に関する遺伝子の異常が特徴の一つであることが示唆された。 \n【キーワード】乳癌、放射線、遺伝子異常, 平成25年度個体レベルでのがん研究支援活動ワークショップでのポスター発表}, title = {放射線誘発ラット乳癌における遺伝子変異の解析}, year = {2014} }