@misc{oai:repo.qst.go.jp:00071403, author = {鈴木, 雅雄 and アッサワプロンポーン, ナロンチャイ and 宇佐美徳子 and 飯塚, 敏江 and 小林, 克己 and 村上, 健 and 鈴木 雅雄 and アッサワプロンポーン ナロンチャイ and 村上 健}, month = {Jan}, note = {放射線がん治療や東京電力福島第一原子力発電所事故に起因する放射性物質の環境汚染に伴う低線量(率)放射線影響リスク評価の礎となる放射線生物影響メカニズム解明で重要な鍵を握るバイスタンダー効果研究は、高LET粒子放射線マイクロビームを用いた研究が先行する一方で、低LET電磁波放射線を利用した研究は、マイクロビーム照射法の開発を含めた実験法の確立の困難さから非常に限られた研究しか行われていないのが現状である。本研究は、高エネ機構放射光科学研究施設BL-27Bに設置された単色X線マイクロビーム生物試料照射システムを利用して、低LET電磁波放射線マイクロビームを限定的に細胞に照射したときに観察される生物効果及びそのバイスタンダー効果の解析、誘導メカニズムの解明を実現する目的で計画した。  実験には、公的な細胞バンクより供給されたヒト胎児皮膚由来正常線維芽細胞を用いた。単色X線マイクロビームの照射は、高エネ機構放射光科学研究施設BL-27Bにおいて5.35keVに単色化されたX線マイクロビームを用いて行った。マイクロビームは、直径36mmの照射用シャーレ面上にコンフルエント状態に培養した細胞に対して16x16=256点の格子状に照射を行った。各照射点に対して20µm x 20µmのビームサイズでX線を20、40、80、100R相当照射するように計画した。染色体損傷は、サイトカラシンBによる細胞質分裂抑制による微小核形成法で検出し、ギャップジャンクション特異的阻害剤(18-α-glycyrrhetinic acid (AGA))有無における線量効果関係を調べた。  得られた結果は以下のようにまとめられる。 (1) ギャップジャンクション特異的阻害剤の併用の有無による微小核形成頻度に有意な差はなかった。 (2) 微小核形成頻度は、線量と共に2-4%の範囲で増加した。  今回用いた256点格子状照射法では、全細胞数に対してマイクロビームが直接照射された細胞数が0.04%と計算される。しかし観察された結果は、直接マイクロビームを受けた細胞のみに染色体損傷が誘発されたとすると説明が付かず、非照射の細胞にも二次的なメカニズムによって染色体損傷が誘導されたと考える(バイスタンダー効果の誘導)。またその誘導メカニズムとして、ギャップジャンクションを介した細胞間情報伝達機構に依存しないメカニズムであることが示唆される。, 第27回日本放射光学会年会・放射光科学合同シンポジウム}, title = {バイスタンダー効果で誘導されるヒト正常細胞の染色体損傷誘発効果のX線マイクロビームによる解析}, year = {2014} }