@misc{oai:repo.qst.go.jp:00071249, author = {川口, 勇生 and 川口 勇生}, month = {Sep}, note = {放射線防護におけるリスク評価は原爆被ばく者の疫学データに基づいている。原爆による被ばくは短期間に高い線量を被ばくする高線量率被ばくであり、低い線量を長期間被ばくする低線量率被ばくにそのまま適用することはできない。しかし、低線量・低線量率被ばくの疫学は様々な不確実性により結果の解釈が難しく、発がんメカニズム研究が必要とされている。動物及び細胞レベルの実験では、低線量率被ばくの場合は高線量率の被ばくに比べて発がん率が低くなることが知られており、また線量率が同じであってもLET(線エネルギー付与:単位飛程あたりに付与されるエネルギー量)によって異なる。線量率やLETの違いは、細胞当たりの吸収線量分布が時間的及び空間的に不均一になるためと考えられる。 そこで本研究では、線量率やLETの違いによる線量分布の時空間的な異質性に着目し、線量率やLETが発がん率にいかに影響するかを、2次元格子モデルを用いたシミュレーションにより解析した。各細胞は放射線が入射することにより、ラジカルが生成され、ラジカルは一定の割合で除去されるとともに、DNAを損傷する。DNA損傷は修復酵素により修復されると仮定した。また、生成されたラジカルは近隣細胞に拡散すると仮定した。細胞の死亡率及び突然変異率は、DNA損傷の割合に依存すると仮定した。各細胞は近隣が空き細胞の場合に分裂し、分裂時にある確率で損傷が固定し変異すると仮定した。また、各細胞は蓄積突然変異数が一定の数に達した時にがん化するとした。本発表では、シミュレーション終了時の平均がん化細胞数を指標として、線量率、照射時間、入射当たりのフリーラジカル生成量を変化させシミュレーションを行った結果について報告する。, 第23回日本数理生物学会大会}, title = {放射線発がん過程における線量率効果とLET依存性}, year = {2013} }