@misc{oai:repo.qst.go.jp:00071240, author = {福田, 美保 and 青野, 辰雄 and 吉田, 聡 and 本多, 牧生 and 川上, 創 and 才野, 敏郎 and 福田 美保 and 青野 辰雄 and 吉田 聡}, month = {Sep}, note = {1 はじめに  2011 年3 月11 日の東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所事故により放射性物質が海洋環境へ付加され、北太平洋に拡散した。福島沖ではモニタリング等で放射能濃度の測定が行われているが、外洋における鉛直分布に関するデータは少ない。海洋モデルでは、モニタリング等の結果をベースに将来予測が議論されている。モデルの精度向上のためにも多くの観測データを増やすことも重要である。そこで本研究では、北西部北太平洋における海水中の放射性セシウム(134Cs 及び137Cs)の測定を行い、濃度分布や変化量から分布要因等を明らかにすることを目的とした。 \n2 方法  JAMSTEC 海洋地球研究船「みらい」のMR11-05 航海(2011 年7〜8 月)およびMR12-02 航海(2012年6〜7 月)にて、30°N から47°N、140°E から160°E の海域で表面海水試料を採水した。またF1福島沖; 29-36°N, 141-30°E)、K2(亜寒帯循環域;47°N, 160°E)、S1 (亜熱帯循環域;30°N, (145°E)では表層から水深800m まで鉛直的に採水を行った。採取した海水試料はpH1.5 に調整後、研究室へ持ち帰り、孔径0.2μm のフィルターを用いて濾過した後に、リンモリブデン酸アンモニウム(AMP)吸着法を用いて測定用試料を作製し、ゲルマニウム半導体検出器を用いて放射性セシウムの測定を行った。 \n3 結果および考察  MR11-05 航海で採取された海水中の134Cs と137Cs 濃度(Bq/kg)はそれぞれ0.001~0.52 および0.002〜0.56 の範囲であった。MR12-02 航海での134Cs と137Cs 濃度(Bq/kg)はそれぞれ0.001〜0.010 および0.001〜0.019 の範囲で、外洋域の海洋表層中の放射性セシウム濃度は高いところで、事故直後の数百倍から数倍あるいは事故前と同程度(〜0.002Bq/L)まで減少した。また鉛直採水を行った3測点について、放射性セシウムの濃度分布の比較を行ったところ、MR11-05 航海では水深200m よりも表層の方が高い傾向にあったが、MR12-02 航海ではS1 の水深150m 付近で放射性セシウム濃度極大層が観測された。つまり、表層海水中の放射性セシウム濃度は減少する傾向にあるが、海域によっては表層から沈み込んだ放射性セシウムが中層に滞留していることが考えられる。放射性セシウム濃度の減少率と共に鉛直分布の結果から、これらの要因について考察を行う。, 2013年度 日本地球化学会年会}, title = {東電福島原発事故後の北西部北太平洋における放射性セシウム濃度分布および経年変化について}, year = {2013} }