@misc{oai:repo.qst.go.jp:00071074, author = {上野, 恵美 and 松本, 謙一郎 and 安西, 和紀 and 高田, 二郎 and 上野 恵美 and 松本 謙一郎 and 高田 二郎}, month = {Jan}, note = {重粒子線(炭素イオン線)の特徴として、従来の放射線よりも線量集中性に優れ、かつ高い生物効果を示すことである。放射線治療の質を向上させるための考え方の一つに、腫瘍組織の線量を高めつつ正常組織の障害を防ぐことがあげられる。しかしながら、炭素イオン線においても低LET放射線と同様にフリーラジカルが生じることが既に報告されており(Moritake et al., Radiat. Res. 159, 670-675, 2003)、フリーラジカル生成を要因とする正常組織の障害が生じることが示唆される。 第22回ビタミンE研究会において、炭素イオン線を6.0 Gy全身照射後のマウスに対して、水溶性ビタミンE誘導体であるγ-TDMG(γ-トコフェロール-N, N-ジメチルグリシンエステル)あるいは熱処理亜鉛酵母を腹腔内投与することにより、非投与マウスと比較して30日生存率を著しく上昇させたことを報告した。そこで我々は、γ-TDMG、熱処理亜鉛酵母の照射後投与時の炭素イオン線による腫瘍制御に及ぼす影響について検討を行った。 10週齢のC3H系雄マウス(日本エスエルシー)の大腿部皮下にRIF-1細胞(マウス線維肉腫由来)を接種し、腫瘍体積が70-100 mm^3に増殖したマウスを実験に用いた。始めに炭素イオン線(290 MeV)照射による腫瘍体積の増殖抑制を確認、ここから至適線量を求め、本実験系では8.0 Gyに設定した。大腿部局部照射直後に、0.5 %メチルセルロース溶液に懸濁したγ-TDMG(100 mg/kg = 0.19 mmol/kg)あるいは熱処理亜鉛酵母(100 mg/kg)を腹腔内に投与した。各マウスの腫瘍体積は長径(mm) ×短径(mm)^2/2の式で求め、1,000 mm^3になった時点で観察を終了した。8.0 Gyの炭素イオン線はマウスに接種したRIF-1腫瘍の増殖抑制効果を示したが、照射直後にγ-TDMGもしくは熱処理亜鉛酵母を腹腔内投与しても、炭素イオン線照射による影響をほぼ受けることなく、コントロールと同様の腫瘍抑制効果を示すことが明らかとなった。この結果は、γ-TDMGや熱処理亜鉛酵母が重粒子線癌治療時における防御剤として使用できる可能性があることを示している。, 第24回ビタミンE研究会}, title = {担がんマウスを用いた炭素イオン線による腫瘍制御に対する放射線防御剤の及ぼす影響}, year = {2013} }