@misc{oai:repo.qst.go.jp:00071066, author = {森岡, 孝満 and 柿沼, 志津子 and 上西, 睦美 and 西村, まゆみ and 山田, 裕 and 吉見, 直己 and 島田, 義也 and 森岡 孝満 and 柿沼 志津子 and 上西 睦美 and 西村 まゆみ and 山田 裕 and 吉見 直己 and 島田 義也}, month = {Feb}, note = {[緒言] ミスマッチ修復は、DNA複製や遺伝子組換え時に生じる核酸塩基のミスマッチ(誤対合、挿入、欠失など)を修正するDNA修復システムの1つである。DNAミスマッチ修復異常に伴うDNA損傷の蓄積は、細胞老化や細胞死(アポトーシス)および癌化を誘導することが知られている。そのヘテロ欠損は、家族性非ポリポーシス大腸癌(hereditary non-polyposis colon cancer, HNPCC)を発症し、大腸多発癌や子宮、卵巣、胃などの癌の発症リスクが高まる。しかしながら、HNPCCにおける放射線被ばくや炎症による発癌リスクへの影響は不明である。本研究は、HNPCCモデルマウスであるMlh1欠損マウスを用いて放射線、大腸炎誘発剤の単独および複合暴露影響について分子病理学的に解析を行ったので報告する。 [方法] Mlh1遺伝子ホモ、ヘテロ欠損型及び野生型の3遺伝子型の雌雄マウス計400匹を2週齢X線(2Gy)照射群、7週齢X線照射群、2週齢X線照射+1%デキストラン硫酸(DSS)飲水投与(7日間)群、7週齢X線照射+1%DSS飲水投与群、1%DSS飲水投与群および無処理群に分け実験を行った。Mlh1遺伝子ホモ欠損マウスにおいて、胸腺リンパ腫が自然発症するため、全てのマウスにおいて5週齢時に胸腺摘出を行った。生後25週齢目に大腸を摘出し、実体顕微鏡下で隆起性病変をカウントし発生率および1匹あたりの病変数を算出した。また、HE染色による病理組織学的解析およびTgfβRII、β-catenin、p53、p21およびMlh1の免疫組織化学的染色により各タンパクの発現を検討した。加えて、大腸腫瘍部をマイクロダイセクション法にて採取しDNAを抽出後、β-catenin遺伝子の変異解析とMSIの解析を行った。 [結果] Mlh1ホモ欠損マウスにおける病変発生率は、2週齢照射+DSS複合暴露群では雌雄ともに、7週齢照射+DSS複合暴露群では雄のみ無処理群より有意に高かった(p<0.01)。Mlh1ヘテロ欠損マウスでは、放射線照射+DSS複合暴露群でのみ病変の発生が認められ、7週齢照射+DSS複合暴露群の雄のみ発生率が無処理群より有意に高かった(p<0.05)。腺腫および腺癌の発生数に関しては、Mlh1ホモ欠損マウスの複合暴露群において無処理群に比べ有意に増加を示したが、Mlh1ヘテロ欠損マウスでは、有意差は認められなかった。野生型マウスでは、大腸腫瘍の発症は認められなかった。以上より、Mlh1ホモおよびヘテロ欠損マウスにおいて、放射線とDSSの複合暴露により大腸癌が誘発されることが明らかとなった。免疫染色および分子解析結果を含めた発表を行う予定である。, 平成24年度「個体レベルでのがん研究支援活動」ワークショップ}, title = {Mlh1欠損マウスにおける放射線およびデキストラン硫酸複合曝露誘発大腸癌の分子病理学的検討}, year = {2013} }