@misc{oai:repo.qst.go.jp:00071050, author = {谷, 修祐 and 伴, 信彦 and 鶴岡, 千鶴 and 甲斐, 倫明 and その他 and 谷 修祐 and 伴 信彦 and 鶴岡 千鶴 and 甲斐 倫明}, month = {Feb}, note = {C3H/HeNマウスはヒトの放射線誘発急性骨髄性白血病(AML)リスクを考える上で重要な実験モデルである。放射線によってAMLを発症したマウスの造血幹細胞(HSC)では2番染色体の欠損および染色体上に存在するSfpi1遺伝子の突然変異が確認されている。これらの異常によってHSCの分化に重要な役割を持つPU.1の転写が抑制され、AMLを発症すると考えられている。しかし、放射線誘発AMLではSfpi1遺伝子の突然変異のほとんどは自然突然変異によって生じており、その確率は低いためこのままでは放射線によるAMLの発症率増加を説明できない。一方、老齢のマウスのHSCではその細胞が持つDNA修復能が若いマウスと比較し衰えるという報告があり、細胞老化といわれている。造血幹細胞の複製過多は細胞老化の原因の一つと考えられている。伴らは造血細胞における分化コンパートメントモデルと放射線照射後の造血細胞動態に基づくシミュレーションから、放射線照射後に生存しているHSC一つあたりの分裂回数が非照射時より大幅に増加していることを示し、放射線照射によってHSCの老化が促進され、自然突然変異率が増加する可能性を示唆した。本研究では放射線の影響として2番染色体の欠損と細胞老化による自然突然変異率上昇を仮定し、分化コンパートメントモデルを用いて放射線誘発AML発症率を計算し、実験値との比較を行った。計算結果から3 Gy照射時のAML発症率は先に示した仮定のもとで定量的に説明することが可能となった。また、カロリー制限を行ったマウスでは細胞動態の低下が見られることから、HSCの分裂回数が減少し、自然突然変異率の上昇が抑制されることによってAML発症率が低下するという仮説のもとにシミュレーションを行い、その計算結果が実験値とほぼ一致した。本研究結果は、放射線誘発AMLにおいてHSCの細胞老化促進あるいは遅延がAML発症率に影響を及ぼすという発症機構を支持するものとなった。, 平成24年度「個体レベルでのがん研究支援活動」ワークショップ 個体レベルのがん研究による相乗効果 学術的インターラクションから創造へ}, title = {造血幹細胞動態に着目したC3H/HeN マウスでの放射線誘発白血病の数理モデル解析}, year = {2013} }