@misc{oai:repo.qst.go.jp:00071016, author = {矢島, 浩彦 and 藤澤, 寛 and 中島, 菜花子 and 平川, 博一 and 岡安, 隆一 and 藤森, 亮 and 矢島 浩彦 and 藤澤 寛 and 中島 菜花子 and 平川 博一 and 岡安 隆一 and 藤森 亮}, month = {Dec}, note = {放射線で誘発される損傷の中でもDNA二本鎖切断 (DSB) はとくに重篤な損傷であり、ヒト細胞では主として非相同末端結合 (NHEJ) と相同組換え (HR) によって修復される。G2期においても8割程度のDSBがNHEJで修復されることが最近の研究で報告されているが、両修復経路のバランスは損傷部位のクロマチン構造や損傷そのものの複雑さによって変化すると考えられている。X線等とは異なり、重粒子線によって生じたDSBは近傍に複数の損傷が同時に生じていると考えられ、複雑な損傷などと呼ばれる。このようなDSBはNHEJによる修復の効率が低いと考えられて来たが、詳細な検討は為されて来なかった。そのため本研究では、重粒子線によって複雑な損傷構造を持つDSBを誘発し、損傷構造の違いが損傷応答にどの様な違いをもたらすかを検証した。HRの初期反応はDNA末端の削り込み(DNA end resection)による3’-一本鎖DNA露出の過程であり、そこで中心的な役割を果たすCtIPリン酸化レベルをまず検証した。また、その後に生じる一本鎖DNA上でのRPAのリン酸化も調べた。その結果、同じ線量では重粒子線照射によってX線より強いシグナルが誘発されることが明らかになり、より多くのHRへと進行する反応が実際に起きていることが分子レベルで確認できた。ヘテロクロマチン内に限らずユークロマチンに生じたDSBでもresection反応を受けていることも明らかになった。また、RNF20はRPAのリン酸化には必要だが、CtIPのリン酸化には必要ないことを示す結果が得られ、resection反応がクロマチン構造変換を必要としない前半と必要とする後半に分けられることが示唆された。重粒子線に対するDNA損傷応答の解析は、重粒子線癌治療の基礎研究として重要なだけでなく、DNA end resection機構と修復経路選択の研究に大きな進展をもたらすものと考えられる。, 第35回日本分子生物学会年会}, title = {複雑な損傷構造を持つDNA二本鎖切断の誘発によるDNA末端の削り込み反応の解析}, year = {2012} }