@misc{oai:repo.qst.go.jp:00070962, author = {光定, 雄介 and 中野, 敏彰 and 宮本, 真由美 and 平山, 亮一 and 鵜澤, 玲子 and 古澤, 佳也 and 井出, 博 and 光定 雄介 and 中野 敏彰 and 平山 亮一 and 鵜澤 玲子 and 古澤 佳也}, month = {Sep}, note = {放射線の致死作用は,主にゲノムに生じたDNA二本鎖切断(DSB)に由来し,低酸素性細胞におけるDSB生成量は,常酸素細胞に比べ減少する。同時に,低酸素性細胞では,特徴的なゲノム損傷としてDNA-タンパク質クロスリンク(DPC)が生成することが知られている。DPCは非常にかさ高い分子であり,立体障害により複製や転写を阻害するため細胞に重篤な影響を与えると予想される。しかし,低酸素性細胞で生じる放射線誘発DPC損傷がDSBに加えどの程度細胞死に寄与するかは明らかにされていない。これは,腫瘍組織に含まれる低酸素性細胞の放射線応答を考える上で興味深い問題でもある。本研究では,常酸素および低酸素細胞におけるDPC・DSBの生成量およびこれらの照射後におけるゲノムからの除去動態を比較すること目的とする。下肢にSCCVII移植腫瘍(直径約10 mm)をもつC3H/Heマウスの大腿部を輪ゴムで結紮し人為的に低酸素状態にした腫瘍,および,結紮しない常酸素状態の腫瘍を炭素イオン線(290 MeV/u, SOBP)で照射した。照射後,腫瘍を常酸素状態に戻し,経時的に腫瘍を摘出し,ゲノムDPCとDSBを分析した。DPCは当研究室が新規に開発したFITC標識法,DSBはアガロースゲル電気泳動(SFGE)で分析した。DPCは,常酸素および低酸素のいずれの腫瘍においても線量依存的に増加したが,生成量は常酸素腫瘍に比べ低酸素腫瘍の方が約4倍多かった。DSBも線量依存的に増加したが,生成量は低酸素腫瘍に比べ常酸素腫瘍の方が2.4倍多かった(OER=2.4)。ゲノムDPC量は,常酸素および低酸素腫瘍いずれの場合も,照射後6hまで減少したが,それ以降はほとんど減少せず,18h後でも約60%のDPCが残留していた。照射後におけるゲノムDPCの動態は,常酸素および低酸素腫瘍でほぼ一致していた。以上の結果から,炭素イオン線照では,二つのタイプのDPC(比較的速やかにゲノムから除去される短半減期のDPCとゲノムから除去されにくい長半減期のDPC)が生成することが示唆された。現在,DSBの修復動態を調べている。, 日本放射線影響学会 第55回大会}, title = {低酸素細胞における放射線誘発致死損傷の解析}, year = {2012} }