@misc{oai:repo.qst.go.jp:00070961, author = {北畠, 里実 and 込宮, 大伍 and 秋山, 竜城 and 上野, 瑞己 and 伊藤, 敦 and 村山, 千恵子 and 平山, 亮一 and 古澤, 佳也 and 北畠 里実 and 込宮 大伍 and 秋山 竜城 and 上野 瑞己 and 伊藤 敦 and 平山 亮一 and 古澤 佳也}, month = {Sep}, note = {背景と目的:一般に重粒子線など高LET放射線の作用では直接作用が重視されている。我々は、高LET放射線の生物作用における間接作用の寄与を評価するため、これまでにOHラジカル捕捉剤の効果の検討、OHラジカルによって生成されるDNA酸化産物8-hydroxy-2’-deoxyguanosine (8-OHdG)の定量を行ってきた。この過程で、8-OHdG生成にはOHラジカルばかりでなく酸素も必要であることから、8-OHdGが高LET放射線の生物作用で酸素効果が減少するという現象のメカニズムを探るよい指標になるのではないかと考えた。つまり低酸素下照射でも8-OHdGが生成されれば、それは低酸素下で酸素が生成されていることを示唆する。この高LETでの酸素効果減少を説明する機構はoxygen-in-the-trackモデルと呼ばれてきたが、本研究ではそれを実験的に検証することを目的とした。 実験方法:ヒト前骨髄性白血病由来細胞株HL60細胞(2.5×107cells/ml in PBS)を実験試料とし、X線の照射はX線発生装置(58kVp)を用いて、重粒子線は、放射線総合医学研究所のHIMACから供給された炭素線(LET 20,50,80keV/m)、ネオン線(LET 150,200keV/m)、シリコン線(LET 150,200,250keV/m)、鉄線(LET 440keV/m)を照射した。照射は低酸素下(95%窒素5%二酸化炭素)で行い、600Gyを照射した。照射時の8-OHdGの修復を避けるため、照射中は2℃を保った。低酸素下では8-OHdG収量が非常に少ないことが予想されたので、細胞からのDNA抽出時に酸化防止剤を添加し酸化のバックグラウンドを抑えて測定の感度を向上させた。8-OHdGはHPLCにより分離後、電気化学検出器により検出した。 結果:酸素下の照射においてはLETの増加とともに減少する傾向を示した。OHラジカルの生成量(G値)はLETとともに減少することが知られているので、この結果は、重粒子線の間接作用を反映しているものと考えられる。低酸素下の照射においては、LETの増加とともにOHラジカルのG値は減少するにもかかわらず、8-OHdG生成量は増加することがわかった。生成過程で酸素が必要とされる8-OHdGが検出されたことで、重粒子線がもたらす高密度電離領域内でラジカル再結合生じ、酸素が生成されたと考えられる。つまり、粒子線の飛跡に沿って分子状の酸素が形成されるoxygen-in-the-trackモデルが、培養細胞を用いた実験系において検証できたことを意味する。, 日本放射線影響学会 第55回大会}, title = {細胞内8-OHdG検出による高LET領域での酸素効果減少機構の検証}, year = {2012} }