@misc{oai:repo.qst.go.jp:00070943, author = {浅田, 眞弘 and 隠岐, 潤子 and 織田, 裕子 and 鈴木, 理 and 中山, 文明 and 蜂谷, みさを and 明石, 真言 and 今村, 亨 and 中山 文明 and 蜂谷 みさを and 明石 真言 and 今村 亨}, month = {Sep}, note = {近年、放射線障害の予防・治療薬の必要性が広く認識されている。我々は、高線量放射線被ばくによる障害の予防・治療に向けた細胞増殖因子の利用を目指してきた。これまでに、繊維芽細胞増殖因子(fibroblast growth factor (FGF))群のなかでFGF1、FGF7、FGF10に、X線照射後のマウス空腸の生存クリプト数減少を抑制し、骨髄におけるアポトーシスマーカー出現を抑える効果を確認した。さらに、FGF1/FGF2キメラの至適化分子FGFCを創製し、FGF1と類似の生物特性を持つだけでなく、構造的にFGF1よりも安定であることを示した。 本研究では、放射線障害の予防・治療におけるFGFCの防護剤としての有効性を検証する一環として、個体の生存率に対する効果を検討したので報告する。BALB/c マウス(約8週齢、オス、一群8匹)にFGFCを腹腔内投与し、その24時間後にX線を照射した。そして、経時的に個体の生存を追跡した。まず、X線の照射線量と、FGFCの投与用量について、生存率への影響を調べた。その結果、X線照射の24時間前にFGFCを投与することによって、8 GyのX線照射による個体死が、有意に遅延することが観察された。その効果は、3〜30 マイクログラムの範囲で、投与FGFCの用量依存的であった。また、6 GyのX線照射の場合には、saline投与群は照射後30日までに38% が死亡するのに対し、30マイクログラムのFGFC投与群では全個体が生存した。一方、10 Gyの照射では、有意な効果は認められなかった。次に、投与時期についての検討を行った。X線照射の2時間後、24時間後にFGFCを投与し、同様に生存率への影響を調べた。6 Gy照射群では、照射2時間後、24時間後のいずれにおいても、生存率の向上が認められた。しかし、8 Gy、10 Gy照射群では、その効果は限定的であった。 これらの結果から、放射線被ばくの線量やFGFC投与の量や時期が一定範囲内にある場合、細胞増殖因子FGFCを用いた予防・治療が有効であることが示された。今後は、投与の回数や他の処置との併用などを検討し、実用的使用に向けて条件を整備していく。, 日本放射線影響学会 第55回大会}, title = {細胞増殖因子FGFCによる放射線誘発個体死の抑制}, year = {2012} }