@misc{oai:repo.qst.go.jp:00070896, author = {森, 雅彦 and 王, 冰 and 田中, 薫 and 二宮, 康晴 and Guillaume, Vares and 根井, 充 and 森 雅彦 and 王 冰 and 田中 薫 and 二宮 康晴 and Guillaume Vares and 根井 充}, month = {Sep}, note = {放射線誘発適応応答は、予め低線量照射を行っておくとその後の高線量照射に対して抵抗性を示す細胞レベルから個体レベルに至る生体でみられる現象である。放射線誘発適応応答に関する研究は、生体の防御機構に関する重要な発見や、新しい放射線治療の開発に繋がる。 私達は、マウスの系統差による適応応答の誘発の違いに注目して研究を進めてきた。系統差の結果は一昨年の影響学会で報告した(表1)。母体の系統間の違いが胎児の適応応答に与える影響を明らかにするために、本研究では、in vitroで受精させたC57BL/6J, C3H/HeとICRの受精卵を、C3/HeまたはICRの代理母へ移植して、放射線誘発適応応答の誘導に関して調べた。その結果(図1〜4、表2)、興味深いことに、例えば、C3H/Heの代理母の子宮内で成長したC57BL/6Jには適応応答の誘導は検出されないことを明らかにしてきた。  そこで、適応応答を誘発する母胎環境を作る因子が、体液、血中に存在するのではないかと考え、肢芽細胞の組織培養系を用いて、C3H/Heの胎児から採取した培養細胞に、C57BL/6J由来の血清を培養液に添加したところ、適応応答誘発が可能であることが明らかになった(図5)。このことは、放射線誘発適応応答の誘導が、系統に依存した母体因子が、適応応答を誘発する環境条件作りに重要な役割を担っている可能性を示している。  この系統に依存した母体因子の候補として、4つの成長因子(TGF-b1, PDGF-BB, EGF、bFGF)を選択し、C3H/HeおよびC57BL/6Jの血中濃度を比較したところ、適応応答を誘発することができるC57BL/6Jにおいて有意に EGFおよびbFGF濃度が高いことが明らかになった(図6、7)。   次に肢芽細胞の組織培養系を用いて、C3H/Heの胎児から採取した培養細胞に、EGFを培養液に添加したところ、放射線適応応答が誘導されることを立証した。さらにEGFとbFGFを組み合わせて添加するとさらに効果が高くなること見つけた(図8)。  この発見は、p53関連シグナル伝達経路の関与以外に系統に依存した母体から分泌される因子も、放射線誘発適応応答が誘起される生理的条件として極めて重要な役割を担っていることを示唆している。, 日本放射線影響学会第55回大会}, title = {マウス胎児適応応答における系統差に関与する成長因子について}, year = {2012} }