@misc{oai:repo.qst.go.jp:00070872, author = {勝部, 孝則 and 森, 雅彦 and 辻, 秀雄 and 塩見, 忠博 and 小野田, 眞 and 勝部 孝則 and 森 雅彦 and 辻 秀雄 and 塩見 忠博 and 小野田 眞}, month = {Sep}, note = {我々がヒト大腸癌細胞(HCT116)から樹立した非相同末端結合(NHEJ)修復欠損細胞株XRCC4-/-は、放射線と同様に、過酸化水素(H2O2)に対しても高感受性(生存率低下、染色体異常誘導)を示す。このことから、H2O2によってもDNA二本鎖切断(DSB)が誘導されることが示唆される。今回、H2O2によるDNA損傷誘導について検討した。HCT116およびXRCC4-/-の両細胞を、H2O2(100-200 μM)で1時間処理した後に免疫蛍光染色法により経時的に観察したところH2O2によるgH2AXフォーカス形成の誘導が確認された。ところが、(1)フォーカスのシグナル強度が細胞毎に不均一であること、(2)斑点様の形状をなさず輪郭が不明瞭であること(3)ATM[pS1981]および53BP1フォーカスと共局在しないこと、(4)時間経過に伴って一時的に減少した後、24-48時間後にフォーカスが再誘導されること、などの点で放射線によるgH2AXフォーカスとは異質な様態を示した。ATM[pS1981]および53BP1フォーカスと共局在しないことや、NHEJ不全のXRCC4-/-でも時間経過に伴うフォーカスの一時的減少が観察されることは、H2O2によるgH2AXフォーカスがDSBに依存していない可能性を強く示唆している。フォーカスのシグナル強度が細胞毎に不均一であることからは、細胞周期の時期による感受性の違いが考えられる。そこで、EdU(5-ethyl-2’-deoxyuridine)の取り込みによりS期細胞を標識して検討したところ、H2O2処理直後におけるgH2AXフォーカス形成については、S期とその他の時期との間に顕著な相違は見られなかった。一方、24時間後に再誘導されるgH2AXフォーカスについては、H2O2処理時にS期にあった細胞に特異的であった。また、24時間後に新たにS期に入っている細胞ではフォーカスの再誘導が見られず、細胞周期を停止したままの細胞に特異的であることが示唆された。これらの事から、H2O2で誘導されたgH2AXは一旦脱リン酸化されるものの、H2O2処理時にS期にあった細胞に特異的な”修復困難なDNA損傷”が生じ、そのため細胞周期が再開されず、gH2AXが再誘導されていると考えられた。, 日本放射線影響学会第55回大会}, title = {過酸化水素で誘導されるDNA二本鎖切断非依存的なγH2AXフォーカス}, year = {2012} }