@misc{oai:repo.qst.go.jp:00070682, author = {穐山, 美穂 and 平井, 百樹 and 數藤, 由美子 and その他 and 穐山 美穂 and 平井 百樹 and 數藤 由美子}, month = {Nov}, note = {原子力災害をはじめとする放射線被ばく事故においては、緊急医療措置のための患者の重症度に基づく振り分け(トリアージ)および治療計画の立案のために、各患者についての迅速な被ばく線量評価が求められる。個人線量計を装着していない等、物理学的線量評価が困難な場合には、患者の臨床症状や血球数だけでなく、外部被ばくにより末梢血リンパ球に生じる不安定型染色体異常(二動原体染色体)の出現頻度を指標として、生物学的線量評価を行う。  当センターでは、被ばく医療の中心機関として、特にトリアージ対応の生物学的線量評価の迅速化を目的として染色体分析による線量評価システムを確立したので報告する。 1)末梢血リンパ球培養法およびギムザ染色による二動原体染色体分析法は、国際原子力機関(IAEA)が Technical Reports Series No. 405(2001年)として勧告し国際規準化されている。しかしこの方法には技術的な不安定要素が残っている。そこで改良を進め、二動原体染色体をより効率よく正確に判定できる標本の作製法を確立した。 2)正確な線量評価のためには、多くの場合1検体当たり1,000分裂中期像の分析を要する。自動的に分裂中期画像取得を行う顕微鏡システムを導入し、迅速分析のための最適化を行った。 3)二動原体染色体の客観的判定基準、および二動原体染色体頻度を指標としたトリアージ対応の段階的判断基準を作成した。 4)被ばく事故が生じた場合の染色体検査用問診票と血液検体の採取・保存・輸送マニュアルを作成した(各地の被ばく医療機関等に配布予定)。  以上のように改良し確立した染色体分析による生物学的線量評価システムを、最近実際に生じた原子力災害に適用している。また、染色体分析が可能な国内および国際的なラボ間ネットワーク化や分析者人材育成の推進に参画し、大規模被ばく事故・事件への対応に備えている。, 日本人類遺伝学会第56回大会}, title = {緊急被ばく医療における染色体分析による線量評価システムの確立}, year = {2011} }