@misc{oai:repo.qst.go.jp:00070672, author = {池, 郁生 and 梶田, 亜矢子 and 吉木, 淳 and 松下, 悟 and 小久保, 年章 and 松下 悟 and 小久保 年章}, month = {May}, note = {【目的】CARバチルスは、齧歯類の呼吸器線毛上皮細胞に感染し慢性の肺炎を起こすことから命名されたグラム陰性の未分類フィラメント状桿菌である。人工培地での培養はできず、受精卵の尿膜膣接種で増殖する。一方、培養細胞に本菌を感染させて増殖させる報告もある。我々はこの培養細胞感染系を用い、CARバチルスのラット分離株を既報とは異なる培養細胞に感染させる実験を進め、細胞表面上で、菌の大型化(細胞付着の準備と考えている)、細胞付着、細胞上での増殖、細胞および菌の死、といった流れを4週間4ステージにわたって培養位相差顕微鏡下でリアルタイムに観察できる系を開発した(第14回国際免疫学会、2010、神戸)。今回、CARバチルスを感染させた培養細胞を電子顕微鏡で観察しin vivoの実験感染系における観察像と比較したので報告する。 【方法】CARバチルスのラット分離株(SMR株)をカバーグラス上に培養したVero E6細胞に感染させ、培養に他の菌の混入がないことをPCRで調べた上で、感染3日目と8日目に走査電子顕微鏡ならびに透過電子顕微鏡で形態解析した。増殖した菌がCARバチルスであることは抗体染色ならびにPCRで確認した。 【結果】走査電子顕微鏡で、CARバチルスは細胞表面を叢状に密生していた。これは培養位相差顕微鏡像とも一致した。透過電子顕微鏡像から、細胞上のCARバチルス菌端が細胞内に侵入していないこと、菌の断面像が層状構造を作っていることを確認した。これら電子顕微鏡での観察像に、in vivoでCARバチルスをマウスに感染させた際に得られる結果との食い違いはなかった。 【考察】腸管には莫大な数の腸内細菌が存在し、その中には腸管上皮細胞に定着している菌がいる。それら細菌は細胞と何らかの分子ないし情報のやり取りがあると考えられれているが、詳細は不明である。我々はCARバチルスの培養細胞感染系を開発し、電子顕微鏡観察で、CARバチルスは細胞内に侵入することなく細胞表面上に密生していて、それは腸内菌が腸管上皮に付着している像と極めてよく似ていた。この培養細胞感染は、本菌の感染機構解明のみならず、上皮細胞への細菌付着・定着・増殖機構を調べるモデルにもなると思われる。, 第58回日本実験動物学会総会}, title = {CARバチルスの培養細胞感染系}, year = {2011} }