@misc{oai:repo.qst.go.jp:00070578, author = {榎本, 宏子 and 仲野, 高志 and 松本, 雅紀 and 鈴木, 敏和 and 榎本 宏子 and 仲野 高志 and 松本 雅紀 and 鈴木 敏和}, month = {Oct}, note = {1.はじめに 放射線事故による緊急時に吸入摂取や経口摂取などの内部被ばくが疑われる場合には、全身計測やバイオアッセイなどにより体内に取り込まれた放射性物質を計測し線量評価することとなるが、体外から主にγ線を計測する全身計測では、体表面の汚染がないことが前提条件となっている。しかし、熱傷や創傷などにより除染しきれない場合が起こりうることが想像され、この場合にはバイオアッセイを行って正確な摂取量を求めることとなっている。また、バイオアッセイは時間を要するので、体表面の汚染が残っている場合でもより早く情報が得られる全身計測により内部被ばく線量を出すことが可能かどうかの検討を進めておく必要があると考える。まずは、体表面の汚染部位によってどのような傾向性があるのかを検討したので報告する。 2.方法 全身計測装置は、内寸261*171*186cmで20cm厚みの遮蔽壁を持つ鉄室の中に納められており、Ge検出器はベッドをはさんで、上には甲状腺用にBe窓付きn型73mmφ1本があり、他にp型82mmφ1本、p型71mmφ2本の合計4本をつり下げている。この4本で54.5cmの幅をもっている。また、ベッドの裏にp型105mm長さのもの2本を固定して構成しており、これらの6本の計測結果を合計することにより全身計測値を出している。 実験は、全身均一に133Ba、137Cs、60Co、水が封入されたBOMABファントム(ANSI/HPS N13.35に記載されるReference Male)の4体を用いた。これらのファントムの首の中心と上の検出器の第1番目の中心を基準の位置としてファントムをベッドの上に横たえ、ベッドから上部検出器表面までをウェスト位置で23.5cmに固定して計測を行った。このファントムに表面汚染部位として、額、肩、腕、腰、膝を想定してファントムと同じ核種の点線源を貼り付けて計測を行った。また、水ファントム上にも同様に点線源を貼り付けて比較を行った。 3.結果・考察 図1は、放射性ファントム上に想定される創傷部位に点線源を貼り付けて、全身均一に放射性物質が入っている場合と体表面に付着して除去しきれない放射性物質がある場合の各創傷部位による傾向性を効率とエネルギーを用いて示したものである。ここに示すように、腰部では、検出器と一番近い位置にあることからどのエネルギーでも高い効率で検出され、次に腕、肩、額、膝の順であった。額では、検出器の第1番目が甲状腺用で低エネルギー側に高い感度を持っているために133Baの81keVが高い効率で検出され、131Iを想定した額や肩などの創傷汚染の場合には80keVは考慮しないこととした方が良いと思われた。また、比較的検出器から離れている膝から下の下肢部については内部被ばくの計測にあまり影響を及ぼさないことが明らかとなった。今回の結果から下肢部以外の部位ではそのままでは全身計測をすることが難しいので、傷モニタなどの利用や比率計算による詳しい検討が必要であり今後の検討課題となった。, 日本保健物理学会第44回研究発表会}, title = {全身計測における体表面汚染の検討}, year = {2011} }