@misc{oai:repo.qst.go.jp:00070407, author = {森岡, 孝満 and 柿沼, 志津子 and 臺野, 和広 and 西村, まゆみ and 今岡, 達彦 and 吉見, 直己 and 島田, 義也 and 森岡 孝満 and 柿沼 志津子 and 臺野 和広 and 西村 まゆみ and 今岡 達彦 and 島田 義也}, month = {Feb}, note = {[緒言] 炎症と発がんの関連は、潰瘍性大腸炎、胃炎およびウイルス性肝炎に代表されるように現在では発がんの約25%に関与していると考えられている。その中でも、腸炎関連癌(CAC; colitis-associated cancer)は、炎症と発がんのパラダイムとして知られている。潰瘍性大腸炎やCrohn病の炎症性腸疾患に合併する大腸癌の発生は、慢性炎症による粘膜再生機転の亢進に伴い異型細胞の発生することに起因すると考えられている。その発生経路は、dysplasiaを前がん病変とし、通常の大腸発癌経路であるadenoma-carcinoma sequenceとは異なりinflammation-dysplasia-carcinoma sequence が提唱されている。従って、潰瘍性大腸炎における上皮細胞の再生異常機序を解明することは、炎症性発がんのリスク低減に繋がると考えられる。本研究では、デキストラン硫酸(DSS)誘発マウス潰瘍性大腸炎モデルを用いて潰瘍形成後の粘膜上皮の再生過程を病理組織的及び分子病理学的解析を行ったので報告する。 [方法] 6週齢、雄、C57BL/6Jマウスを第1群:2%DSS投与、第2群:1%DSS投与および第3群:蒸留水投与(対照群)の3群に分け実験を行った。第1,2群は、DSSの1週間連続飲水投与により潰瘍性大腸炎を惹起させた。第3群は、対照群として蒸留水を1週間連続飲水投与した。第1群と第2群はDSS投与終了直後、2日目、4日目、1週目、2週目および3週目に、第3群は蒸留水投与終了直後、1週目、2週目および3週目に屠殺し大腸を摘出した。ホルマリン固定した大腸は、アルシアンブルーpH2.5(AB)染色による粘液産生の変化とメチレンブルー(MB)染色による陰窩の形態学的変化を実体顕微鏡下で検討した後、病理組織学的および免疫組織化学的解析用にパラフィンブロックを作製した。加えて、マイクロアレイを用いた再生過程における遺伝子発現変動の網羅的解析用として大腸粘膜を近位、中位および遠位の3ヶ所より剥離し凍結保存した。 [結果] 2%および1%DSS投与群の大腸の長さは、対照群に比較し短い傾向を示した。潰瘍形成部位は、遠位と中位が主体で近位には認められなかった。AB染色により潰瘍部に隣接して粘液が枯渇した陰窩が認められた。MB染色では、DSS投与終了直後の大腸には陰窩開口部が拡張し肥厚した上皮輪郭を有する異型陰窩巣(ACF; aberrant crypt foci)は認められなかったが、DSS投与終了後2日目以降の再生途中の大腸粘膜において潰瘍病変に隣接してACF様の病巣が認められた。ACF様病変は、組織学的には杯細胞の減少、核の腫大、核の重層化及び構造異型を示しdysplasiaと考えられるが再生異型との鑑別が重要と考えられる。現在、上記病巣の病理組織学的および免疫組織化学的解析を検討中である。加えて、剥離した粘膜サンプルを用いた分子病理学的解析も行う予定である。, 平成22年度 「個体レベルでのがん研究支援活動」ワークショップ}, title = {デキストラン硫酸誘発マウス潰瘍性大腸炎の再生過程における組織病理及び分子病理学的解析}, year = {2011} }