@misc{oai:repo.qst.go.jp:00070384, author = {鈴木, 雅雄 and 宇佐美, 徳子 and 鶴岡, 千鶴 and 劉, 翠華 and 古澤, 佳也 and 小林, 克己 and 鈴木 雅雄 and 宇佐美 徳子 and 鶴岡 千鶴 and 劉 翠華 and 古澤 佳也 and 小林 克己}, month = {Jan}, note = {近年プルトニウムから放出されるアルファ線やヘリウムイオンマイクロビームを利用した研究から、直接イオンのヒットを受けた細胞がそのストレスに対して一次的な応答をした結果、その近傍にある直接イオンのヒットを受けていない細胞に何らかのメカニズムによって二次的な応答が生じ、細胞集団として放射線生物作用を修飾するバイスタンダー効果が注目を集めている。バイスタンダー効果は、特に低線量(率)放射線の生物影響研究に重要な現象であるが、その現象論・メカニズムは現段階で不明な点が多い。本研究では、低LET電磁波放射線マイクロビームを用い、高LET粒子線で報告されている細胞応答(バイスタンダー効果)と同等の効果が生じているか否かを明らかにする。その上で極低線量放射線被曝に対する人体影響リスク評価のために必要となる生物学的基礎実験データの集積を図るために計画した。 実験には、ヒト正常細胞として胎児皮膚由来正常線維芽細胞を用いた。単色X線マイクロビームの照射は、BL-27Bにおいて5.35keVに単色化されたマイクロビームを用いて行った。直径36mmのプラスティック製リングに厚さ7.5µmのpolyimide フィルムを張り、その上にヒト正常細胞をコンフルエント状態に培養した。その照射サンプルに対して284点の格子状に設定した照射点に、ビームサイズを20µm x 20µmに絞ったマイクロビームを線量として0.4および0.8Gy照射し、生物効果を解析した。細胞致死効果はコロニー形成法による増殖死を検出した。突然変異誘発はhprt遺伝子座を標的として、6チオグアニン耐性コロニーの出現頻度より突然変異誘発頻度を算出した。さらにバイスタンダー効果誘導メカニズムを探る目的で、コンフルエント状態で隣細胞同士の接触による増殖阻止能が働く正常細胞の特性に注目し、ギャップジャンクションの特異的阻害剤を併用して、細胞間情報伝達機構のバイスタンダー効果への関与を調べた。 今回実施した照射条件では、マイクロビームを直接照射された細胞は全体の0.2%程度と計算される。得られた実験結果から、ギャップジャンクション特異的阻害剤の併用の有無に係わらず、細胞致死効果および突然変異誘発効果において直接照射された細胞数から予測される生物効果を超える実験データは得られなかった。この結果は、同じ照射条件で行った重イオンマイクロビームやプロトンマイクロビームの実験結果とは異なるもので、粒子放射線と電磁波放射線によるバイスタンダー効果の違いを示唆するものである。, 第24回日本放射光学会年会・放射光科学合同シンポジウム}, title = {単色X線マイクロビームによるヒト正常細胞の細胞致死と 遺伝子突然変異に対するバイスタンダー効果}, year = {2011} }