@misc{oai:repo.qst.go.jp:00070361, author = {勝部, 孝則 and 辻, 秀雄 and 小野田, 眞 and 勝部 孝則 and 辻 秀雄 and 小野田 眞}, month = {Dec}, note = {腸管内面を覆う上皮組織は,細胞同士の密着結合により管腔内有害物質の体内への侵入を防いでいる。この腸上皮バリア機能の変調は,多様な疾病の要因となる。我々はヒト大腸癌由来の上皮性細胞株Caco-2を用いて,老化や種々の疾病に関わる活性酸素や活性窒素が,腸上皮バリアに及ぼす影響を検討し,生理的に生じ得る比較的低濃度の過酸化水素(H2O2,30 μM)で腸上皮バリア機能が低下すること,一酸化窒素を作用させることでH2O2によるバリア機能の低下が緩和されることを見いだした。さらに,バリア機能の低下に伴って細胞間接着分子を含む多様なタンパク質のチロシンリン酸化が誘導されること,タンパク質チロシンキナーゼの阻害剤(genistein)でバリア機能の低下が緩和されることを示し,腸上皮バリア機能を制御するH2O2ストレス応答に,タンパク質のチロシンリン酸化によるシグナル伝達系が関わっていることを明らかにした。今回,各種シグナル分子に対するリン酸化型特異的抗体を用いたWestern法により,H2O2処理後の上皮細胞で,p38 MAPK [pT180/pY182],MEK1/2 [pS217/pS221],ERK1/2 [pT202/pY204],Akt [pT308/pS473],NF-kB p65 [pS536]等のシグナル分子のリン酸化が上昇することを見いだした。MEK1/2,ERK1/2については,タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤存在下でH2O2によるリン酸化誘導が抑えられることも確認している。MEK1/2特異的阻害剤(U0126)およびAkt特異的阻害剤(Akt Inhibitor)存在下でH2O2による腸上皮バリア機能の低下が僅かながら緩和されることから,MEK1/2やAktが関わるセリン・スレオニンのリン酸化シグナル伝達系も,腸上皮バリアを制御するH2O2ストレス応答に関与している可能性が示唆された。, 第33回日本分子生物学会年会 第83回日本生化学会大会 合同大会}, title = {過酸化水素による腸上皮バリアの機能制御に関わるシグナル分子}, year = {2010} }