@misc{oai:repo.qst.go.jp:00070329, author = {澤, 百合香 and 尚, 奕 and 柿沼, 志津子 and 野川, 宏幸 and 島田, 義也 and 澤 百合香 and 尚 奕 and 柿沼 志津子 and 島田 義也}, month = {Oct}, note = {【目的】近年、小児の医療被ばくの増加に伴い発達期における放射線の影響が懸念されている。一般に、小児は成人に比べ放射線による発がんリスクが高いといわれている。以前の動物実験から、新生児期に被ばくしたB6C3F1マウスは、成体期や胎児期の被ばくに比べ肝がんの発生率が高く、発がん時期も早くなることが明らかになっている。そこで我々は、胎児期、新生児期および成体期の肝臓細胞の放射線感受性を調べ、肝がん発生の年齢依存性のメカニズムについて検討した。 【材料と方法】胎児期13日齢〜生後15週齢の肝臓の正常発生をHE染色で観察した。次に、胎児期(胎生17日)、新生児期(1週齢)および成体期(7週齢)でγ線4Gyを全身照射し、照射後1時間、3時間、6時間、12時間、24時間、48時間における肝細胞の増殖やアポトーシスを、p53, Ki67, active caspase3, PCNA, gamma-H2AX抗体染色、TUNEL染色により判定した。 【結果】肝臓の形態学的観察の結果、胎児期では、造血系の細胞が非常に多く認められ造血が盛んなことが、新生児期では胆管や肝細胞索などの構造が形成され始め、成体期でこれらの構造が完成されることが分かった。次に胎児期、新生時期、成体期における放射線照射後の肝細胞の応答を比較した結果、細胞増殖の活性やアポトーシスを起こす細胞の割合に差がみられた。即ち、胎児の肝細胞は、照射後に増殖が低下しp53の誘導およびアポトーシスが引き起こされた。また成体の肝細胞は、元々増殖しているものが少なく放射線に対して抵抗性を示した。しかし、新生児の肝細胞は、照射後もアポトーシスを起こす細胞が少なく、増殖も停止しないことが明らかになった。これらの結果から、新生児の肝細胞では損傷を持ったまま増殖し続けることが、肝がん感受性の要因の一つであることが示唆された。, 日本放射線影響学会第53回大会}, title = {放射線誘発肝がん発生における被ばく時年齢依存性のメカニズム解析}, year = {2010} }