@misc{oai:repo.qst.go.jp:00070304, author = {石井, 洋子 and その他 and 石井 洋子}, month = {Oct}, note = {[目的]放射線発がんは、標的細胞に生じた放射線誘発損傷によりがん関連遺伝子などの変異によって起こると考えられてきた。他方、放射線誘発微小環境変化による発がん、すなわち非標的発がんが注目されている。我々は本学会において、scidマウス(DNA-PKcs変異マウス)において非標的発がんが観察され、それは野生型骨髄移植により抑制されること、放射線誘発胸腺リンパ腫の初期過程における遅延型染色体不安定性およびバイスタンダー効果の誘発について報告した。本年は、scidマウスにおける低線量放射線による非標的発がんの誘発、非標的発がん過程における前がん細胞の形成、および活性酸素の誘発について報告する。 [方法]マウスの胸腺を除去し、γ線照射直後に非照射野生型GFPマウスの新生児胸腺を皮下または腎臓皮膜下に移植した。1年間飼育観察し、GFP蛍光およびGFP遺伝子の有無から発生したリンパ腫の由来を調べた。移植胸腺細胞を他のマウスの胸腺に注入し、前がん細胞の形成を調べた。また、移植胸腺由来のリンパ腫におけるがん遺伝子Notch1の変異を調べた。移植胸腺における活性酸素の産生、およびGr1陽性細胞の出現について検討した。 [結果及び考察]胸腺除去後、0.1Gy〜1Gy照射したscidマウスにおいて、0.1Gyの低線量で非標的発がんが誘発された。全身照射による発がんの場合と同様に、非標的発がん過程で前がん細胞が出現した。また、移植胸腺由来のリンパ腫のNotch1遺伝子変異は全身照射誘発野生型胸腺リンパ腫の変異と同型であった。この結果は、発生したリンパ腫が移植胸腺細胞由来であり、非標的発がんでもがん遺伝子の変異が起こることを示す。非標的発がん過程における活性酸素の産生を調べたところ、移植後13週において上昇した。全身照射の場合と同様に、Gr1陽性細胞が増加した。現在、Gr1陽性細胞のリンパ腫発生能を調べている。, 第53回日本放射線影響学会}, title = {DNA-PKcs変異マウスにおける非標的発がん}, year = {2010} }