@misc{oai:repo.qst.go.jp:00070301, author = {小池, 幸子 and その他 and 小池 幸子}, month = {Oct}, note = {目的:腫瘍不均一性の意義について実験的に調べる。放射線感受性の異なる2種類の腫瘍を人為的に混合してマウスに移植し、生育した腫瘍の炭素線照射効果を調べることである。 材料・方法:2種類のマウス線維肉腫(放射線感受性#6107、放射線抵抗性#9037)を用いた。#6107 と#9037細胞を同系C3H雄マウスに移植し、これが生着して成育した腫瘍を摘出して単一細胞浮游液を作製した。適切な混合比率にて2種類の肉腫細胞数を調整し、マウス下肢皮下移植した。腫瘍が7.5-8.0mm径に達した時点で、下肢腫瘍を290MeV/n炭素線ないしセシウムγ線にて1回照射した。腫瘍治癒率は照射150日後における結果に基づいて計算した。1線量当たりのマウス数は腫瘍増殖で5匹、腫瘍治癒率は10匹を用いた。 結果:細胞数混合比(#6107:#9037)を0:100, 10:90, 50:50, 90:10そして100:0と変えて移植した。γ線による<100:0>腫瘍の50%腫瘍治癒線量(TCD50)は81Gyだが<0:100>腫瘍では99Gyであり、また炭素線ではそれぞれ33Gyと43Gyであった。<90:10>腫瘍の炭素線TCD50(37.9 Gy)は <100:0>腫瘍での値(32.7 Gy)よりも有意(p<0.05)に大きく、<0:100>腫瘍のものよりも有意(p<0.05)に小さかった。この違いの理由として、混合した感受性の#6107細胞が関与したという可能性が考えられる。しかし、一方ではガンマ線TCD50は何れの混合比の腫瘍でも高感受性#6107腫瘍よりも有意(p<0.05)に大きく、また抵抗性#9037腫瘍の値と差が無かった。従って、上記の<90:10>腫瘍への炭素線照射効果は、単に感受性が異なる細胞が混在することだけでは説明できない。TCD50で得た値から炭素線RBEを計算したところ、混合比に依存せず2.3から2.5の間に分布していた。前回報告した増殖抑制でのRBE分布は1.8から2.7の間であり、腫瘍治癒率の方が増殖抑制効果よりもRBE変動が少ないこと、が明らかとなった。 結語:抵抗性がん細胞の混在は腫瘍の放射線感受性に影響し、一部の腫瘍では細胞間の相互作用が示唆された。TCD50で得たRBEは混合比に依存せず、増殖抑制でのRBEは変動が大きかった。, 第53回大会}, title = {腫瘍不均一性が与える低および高LET放射線生物効果への影響(第3報)}, year = {2010} }