@misc{oai:repo.qst.go.jp:00070297, author = {砂押, 正章 and 平野, しのぶ and 甘崎, 佳子 and 西村, まゆみ and 島田, 義也 and 立花, 章 and 柿沼, 志津子 and 砂押 正章 and 坂入 しのぶ and 甘崎 佳子 and 石田 有香 and 島田 義也 and 立花 章 and 柿沼 志津子}, month = {Oct}, note = {放射線による発がん感受性は、被ばく時の年齢によって大きく異なる。しかし、異なる被ばく時期における発がんメカニズムに相違があるか否かについては解明されていない。そこで我々は、被ばく時年齢がどのように発がん機構に影響するかを明らかにするために、異なる週齢のマウスに放射線照射して誘発した胸腺リンパ腫における、がん関連遺伝子の突然変異を解析した。 1週齢、4週齢、8週齢のB6C3F1系統のマウスに1.2GyのX線を1週おきに4回照射して胸腺リンパ腫を誘発した(1週齢照射誘発、4週齢照射誘発、8週齢照射誘発胸腺リンパ腫)。得られた胸腺リンパ腫からRNAを抽出後cDNAを作製し、がん遺伝子Krasとがん抑制遺伝子p53の遺伝子変異解析を行った。その結果、Kras遺伝子においては、いずれの週齢でもほとんど突然変異が検出されず(<11%)、照射時年齢による突然変異率に差は見られなかった。一方、p53遺伝子に関しては、1週齢照射胸腺リンパ腫において、163番目の塩基にTが挿入されたフレームシフト突然変異が18個体中18個体(100%)で、一個体あたりでは高い割合(12.5%〜62.5%)で検出された。このフレームシフト変異によってp53タンパク質のアミノ酸配列に終止コドンが挿入されるため、フレームシフト変異の発生した対立遺伝子からは正常なp53タンパク質は合成されないと予想される。この突然変異は、4週齢照射胸腺リンパ腫では7.7%(1/13)、8週齢照射胸腺リンパ腫では25%(2/8)の個体で観察され、その割合もいずれも12.5%と、1週齢照射胸腺リンパ腫と比較すると低かった。すなわち、p53のフレームシフト変異は、1週齢照射胸腺リンパ腫において特異的に生じる突然変異であると考えられる。このことから、4週齢、8週齢マウスと1週齢マウスとでは胸腺リンパ腫発症メカニズムに相違があることが示唆された。, 日本放射線影響学会第53回大会}, title = {放射線誘発胸腺リンパ腫の被ばく時年齢依存性の解析(2)Krasと p53の変異解析}, year = {2010} }