@misc{oai:repo.qst.go.jp:00069638, author = {高畠, 貴志 and その他 and 高畠 貴志}, month = {Dec}, note = {マイクロアレイによるヒト急性リンパ性白血病のゲノム解析により、Cdkn2aやIkaros遺伝子領域等で微小な欠失型変異が頻発していると近年報告されている。一方、マウスの類縁疾患であるT細胞リンパ腫においては、微小な欠失型変異がNotch1やBcl11b遺伝子領域内で頻繁に生じていることが報告されているが、高頻度にヘテロ接合性の消失が見られ発がんへの関与が示されているCdkn2a, Ikaros, Pten遺伝子領域でも微小な欠失型変異が多発しているのかどうかは明らかにされていない。本研究では、マウスのNocth1, Bcl11b, Cdkn2a, Ikaros, Pten遺伝子領域に対するプローブを特に高密度に貼り付けた高密度オリゴアレイをデザインし、C57BL/6系統のマウスに放射線誘発したT細胞リンパ腫(X線44例、重粒子線41例、合計85例)のうち22例についてアレイCGH法でゲノム異常を解析した。その結果、Notch1以外にも数〜数百kbの微小な欠失型変異がCdkn2a(8例、36%)、Ikaros(10例、45%)、Pten(6例、27%)遺伝子領域等で検出された。特にCdkn2aとPten遺伝子座での微小失失のうち各々5例はホモ接合型欠損であり、それらホモ接合型欠損10例中9例が重粒子線照射によるT細胞リンパ腫で検出された。さらに、合計85例の全サンプルについてリアルタイムPCR法によるコピー数異常の解析を行ったところ、Cdkn2aとPten遺伝子座でのホモ接合型欠損は、重粒子線照射によるT細胞リンパ腫で特に高頻度であった。これらの結果は、マウスのT細胞リンパ腫でもヒト急性リンパ性白血病と同様に微小な欠失型変異が多発していることを示すとともに、ゲノム異常のタイプが放射線の線質の違いの影響を受けている可能性を示唆している。今後、各欠損部位の塩基配列を詳細に決定することにより、微小な欠失型変異の生じたメカニズムについて考察し、ヒト急性リンパ性白血病での報告例との比較を行いたい。, BMB2008(第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学会大会合同大会)}, title = {X線および重粒子線照射で誘発したT細胞リンパ腫において頻発するCdkn2a, Ikaros, Pten遺伝子領域での微小な欠失型変異}, year = {2008} }