{"created":"2023-05-15T14:50:47.433687+00:00","id":69428,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"ff0f19c0-f889-4d87-98b3-7d1d606fe949"},"_deposit":{"created_by":1,"id":"69428","owners":[1],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"69428"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:repo.qst.go.jp:00069428","sets":["10:28"]},"author_link":["681368","681367"],"item_10005_date_7":{"attribute_name":"発表年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_date_issued_datetime":"2008-08-10","subitem_date_issued_type":"Issued"}]},"item_10005_description_5":{"attribute_name":"抄録","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"アルツハイマー病の神経変性に関連して生じるグリオーシスは、神経細胞死に伴って2次的に誘発されるのみならず、アミロイドペプチド(A)やタウ蛋白の蓄積などアミロイド原性分子病態に影響を及ぼし、アミロイドカスケード内で重要な役割を果たすことが知られている。当研究グループは活性化グリア細胞で発現が増加する末梢性ベンゾジアゼピン受容体(PBR)を生体で画像化する分子プローブを開発し、昨年度アルツハイマー病患者1ならびにモデルマウス2,3でポジトロン断層撮影(PET)によりグリオーシスの可視化を成功させた。特に本年度はコントラストの高いPBRプローブを開発しえたことより、同プローブをモデルマウスPETに用いることにより前臨床で特性評価を行った。新規プローブはA病理モデルであるアミロイド前駆体蛋白(APP)トランスジェニックマウスのグリオーシスを検出可能で、さらにタウ蛋白トランスジェニックマウスでも明瞭な神経細胞死が起こる以前の月齢でPBR増加が見出された。同じ月齢でもPBRの増加が顕著な個体ではその後の脳萎縮が顕著であり、タウ蛋白異常に伴うグリオーシスは神経変性を加速するという仮説を支持する証拠が生体で得られた。\n PBRの発現はAPPトランスジェニックマウスでもタウトランスジェニックマウスでも増加するが、神経細胞死は前者では軽微であるのに対して、後者は海馬や嗅内野で顕著に認められることより、グリオーシスの特性も両者で異なる可能性が高い。そこでPBRを高感度で特異的に認識する抗体を作製し、免疫組織化学的にPBRの局在を解析した。その結果、APPトランスジェニックマウスの老人斑周囲で認められるPBR増加は主としてアストロサイトで生じており、タウ蛋白病理に伴うミクログリアでのPBR増加とは大きな違いがあることが明らかになった。次いでミクログリアとアストロサイトのPBR発現パターンに一般性があるかどうかを、様々な神経傷害モデル動物の放射線画像解析と免疫組織化学解析により検討した。可逆性の高い傷害モデルではPBR陰性のミクログリアが増加し、それと共にPBR陽性のアストロサイトが増加する減少を認めた。一方、非可逆的に神経損傷が起こるモデルではPBR陽性のミクログリア増加とPBR陰性のアストロサイト増加が見出された。これらの所見より、あらかじめモデル動物でPBR増加がミクログリア優位に起こるのかアストロサイト優位に起こるのかを検証することにより、生体イメージングで検出されるPBR増加が神経保護的なグリア反応を捉えているのか、それとも神経傷害性のグリア反応を可視化しているのかを判別できることが示唆され、PBRの病態評価・治療評価マーカーとしての意義がより詳細に判明した。\n 以上のようにPBRに対する新規のPETプローブと抗体開発により、同分子の画像バイオマーカーとしての有用性が明らかとなった。PBRが病態上いかなる役割を果たしているのかは不明な点が多いが、この問題に関しても遺伝子改変や薬理学的アプローチによりPBRを制御することで検討を進めている。\n\\n1. Yasuno F et al. Biol Psyhiatry May 29 [Epub ahead of print] (2008).\n2. Maeda J et al. J Neurosci 27, 10957-10968 (2007).\n3. Maeda J et al. Brain Res 1157, 100-111 (2007).","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_10005_description_6":{"attribute_name":"会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等)","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"平成20年度特定領域研究「統合脳」夏のワークショップ","subitem_description_type":"Other"}]},"item_access_right":{"attribute_name":"アクセス権","attribute_value_mlt":[{"subitem_access_right":"metadata only access","subitem_access_right_uri":"http://purl.org/coar/access_right/c_14cb"}]},"item_creator":{"attribute_name":"著者","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"樋口, 真人"}],"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"681367","nameIdentifierScheme":"WEKO"}]},{"creatorNames":[{"creatorName":"樋口 真人","creatorNameLang":"en"}],"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"681368","nameIdentifierScheme":"WEKO"}]}]},"item_language":{"attribute_name":"言語","attribute_value_mlt":[{"subitem_language":"jpn"}]},"item_resource_type":{"attribute_name":"資源タイプ","attribute_value_mlt":[{"resourcetype":"conference object","resourceuri":"http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f"}]},"item_title":"アミロイドカスケードのキープロセス可視化によるアルツハイマー病の診断・治療法開発","item_titles":{"attribute_name":"タイトル","attribute_value_mlt":[{"subitem_title":"アミロイドカスケードのキープロセス可視化によるアルツハイマー病の診断・治療法開発"}]},"item_type_id":"10005","owner":"1","path":["28"],"pubdate":{"attribute_name":"公開日","attribute_value":"2008-08-11"},"publish_date":"2008-08-11","publish_status":"0","recid":"69428","relation_version_is_last":true,"title":["アミロイドカスケードのキープロセス可視化によるアルツハイマー病の診断・治療法開発"],"weko_creator_id":"1","weko_shared_id":-1},"updated":"2023-05-15T20:14:36.384446+00:00"}