@misc{oai:repo.qst.go.jp:00069098, author = {中西, 貴宏 and 鄭, 建 and 青野, 辰雄 and 大久保, 綾子 and 山田, 正俊 and 日下部, 正志 and 中西 貴宏 and 鄭 建 and 青野 辰雄 and 大久保 綾子 and 山田 正俊 and 日下部 正志}, month = {Sep}, note = {青森県六ヶ所村に核燃料再処理施設が完成し、アクティブ試験が進行中である。それに伴い、周辺海域においては人工放射性核種の動態把握が重要となるが、極低濃度の外洋域や稼働前バックグラウンドデータを取得するには、従来の採水法では限界がある。特に、代表的な核分裂生成物であるβ核種のTc-99(半減期214,000年)については、数千リットルの海水を必要とすることから測定が困難で、バックグラウンドレベルでの鉛直分布の報告例がない。本研究では、東北沖太平洋において、船上からの外部電力供給型の現場型超大容量海水濾過濃縮装置(LV-FiCS)を用いて、海水中のTc-99を現場で捕集濃縮し、陸上の実験室において分離精製測定を行いその分布が得られたので報告する。  2004年10月と2006年6月に、東北沖太平洋の六ヶ所村周辺海域において、計3測点(水深505−1,164m)で試料採取を行った。LV-FiCSを水深5−700 mに設置して、4−5時間で3.3−9.5m3の海水を濾過し、Tc-99を吸着濃縮した。使ったフィルターは孔径1umのカートリッジフィルタ、吸着材は、2本直列に接続したイオン交換樹脂(Dowex Marathon A)である。  樹脂試料は実験室にて乾燥後、灰化(450℃、72時間)した。灰試料に内部標準としてTc-95mを添加し、0.1M塩酸+過酸化水素を用いてTcを抽出した。ヌクレポアフィルタ(孔径0.22um)で濾過した濾液から、Empore Technetium Rad DiskによりTcを濃縮した。硝酸を用いてDiskからTcを溶離し、Eichrom TEVAカラムを用いてRuと分離した。蒸発減量後、5mlにメスアップし、ゲルマニウム半導体検出器によるTc-95m測定から回収率を求めた。その後、SF-ICP-MS(Finnigan Element 2)でTc-99を測定した。  結果の一例を右に示す。イオン交換樹脂による海水からのTc-99の吸着率は40−67%で、放射能は1.5−2.6mBq/m3であった。表層付近(5−10m)の値は1.8−2.0mBq/m3で、これまでに日本沿岸で報告されている文献値の範囲内にあり、ヨーロッパの再処理施設周辺海域に比べて顕著に低かった。鉛直分布は、3測点で同じような分布を示しており、水深100m付近でやや高い値をとった。水深700mまで試料採取をした1測点では、300m以深で深度とともに低くなる傾向が見られた。, 2007年度日本地球化学会第54回年会}, title = {現場型超大容量海水濾過装置を用いた東北沖太平洋におけるTc-99の鉛直分布について}, year = {2007} }