@misc{oai:repo.qst.go.jp:00068988, author = {齋藤, 有里子 and 古川, 高子 and 藤林, 康久 and 佐賀, 恒夫 and 齋藤 有里子 and 古川 高子 and 藤林 康久 and 佐賀 恒夫}, month = {Jun}, note = {<背景> アスベストによる中皮腫は発症に30-40年と長期を要し、中皮腫患者数は10-20年後に最大に達すると予想されている。また、進行すると治療が困難であるため、発がん初期での診断法や適切な治療法・治療薬の開発が急務である。初期診断にはPETなど非侵襲的な画像診断法利用が望まれるが,現在のところ有効な診断法は確立されていない。診断法や治療法の開発には動物モデルでの検討が必須であり、特に、腫瘍の特徴を反映しかつ治療効果評価等への利用に適したモデルの作製が望まれる。そこで本研究では、マウスを用いた蛍光を発するヒト中皮腫モデルの作製とそのモデルの有用性評価を目的とした基礎検討を行なった。 <方法>ヒト中皮腫細胞MSTO211Hに赤色蛍光タンパク質(DsRed及びTurboRFP)を発現するplasmidを導入、蛍光タンパク質を安定発現する細胞株をクローニングして、以下の実験に用いた。蛍光の測定にはIVIS Imaging System 100(XENOGEN)を用いた。 [細胞増殖と蛍光強度] 24well plateに5×104 cells/wellの細胞を播種し、24時間後に0.1、1、10%の血清を含む培地に置換して1-4日間培養した。IVISによる蛍光強度測定後、細胞を回収して全細胞数および生細胞数を計数した。その後、lysis bufferで細胞を破砕しLowry法によりタンパク質量を測定した。 [in vivoにおける腫瘍の大きさと蛍光強度] BALB/cA Jcl nu/nuマウスの皮下または胸腔内に0.5-2.0×106 cellsを移植し、形成された腫瘍の重さと蛍光強度を計測した。 <結果と考察> 蛍光タンパク質発現細胞をplate上で培養した場合、生細胞数、全細胞数及びタンパク質量の増加に伴って蛍光強度が増加した。TurboRFPを発現する細胞の場合、生細胞数と蛍光強度ではR2=0.90、全細胞数と蛍光強度ではR2=0.92、タンパク質量と蛍光強度ではR2=0.85であった。腫瘍細胞を皮下移植した場合、DsRedを発現する細胞ではR2=0.80、TurboRFPではR2=0.77と、腫瘍の大きさと蛍光強度の間に正の相関関係がみられた。今回検出した最小の腫瘍重量は29mgだった。胸腔内移植の場合、組織間や横隔膜付近に生着した腫瘍の蛍光を体表面からIVISで検出することはできなかったが、肋骨付近に生着した腫瘍では仰臥位で検出することができた。このときの蛍光強度は腫瘍の重量をよく反映していた。また1mgという極小さい腫瘍を検出することができた。以上の結果より、蛍光強度を指標として腫瘍細胞の生着位置及び腫瘍の増大を同一個体で経時的かつ非侵襲的にモニタリングすることが可能であることが示された。胸腔内移植モデルにおいても蛍光が検出できたことから、より中皮腫本来の性質に近い状態で腫瘍イメージングを行うことができ、今後の中皮腫の診断や治療法の開発に大いに役立つことが期待される。, 第2回日本分子イメージング学会総会・学術集会}, title = {蛍光タンパク質を発現するヒト中皮腫モデルマウスの作製−PETプローブ・治療薬の開発に向けて−}, year = {2007} }