@misc{oai:repo.qst.go.jp:00068915, author = {帰山, 秀樹 and 日下部, 正志 and 帰山 秀樹 and 日下部 正志}, month = {Mar}, note = {【はじめに】 西部北太平洋亜寒帯域は生物生産力が高く、浮魚類、底魚類、マイクロネクトンやクラゲ類が多く分布する。本海域における動物プランクトンの群集構造についての研究は主に親潮域において精力的に行われてきた。さらに、親潮域ではNeocalanus属カイアシ類3種およびEucalanus bungiiなど、亜寒帯性大型カイアシ類が優占するが、これらのカイアシ類は個体発生的(季節的)鉛直移動を行うことにより、表層から中・深層へ物質およびエネルギーを能動的に運ぶ能動的生物ポンプとしての役割が近年注目されている。これらカイアシ類は東北沖合海域においても出現し、本海域の生物生産にも寄与していると考えられる。本研究では2005年春季および秋季の東北沖合海域における動物プランクトンの鉛直分布および群集構造について報告する。 【材料および方法】 試料の採集は東北沖合海域の3地点において、2005年6月および10月に行った(図1)。動物プランクトン試料は閉鎖式ネット(口径60cm、目合い335?m)を用いて4層(0-50 m、 50-150 m、 150-300 mおよび300-500 m)の鉛直区分採集により得た。得られた試料は船上で直ちに最終濃度5%中性ホルマリン海水で固定、保存した。ホルマリン固定試料は元田式分割器で2分割し、一方を乾燥重量測定に供し、もう一方を検鏡用試料とした。 【結果および考察】 全動物プランクトンの0-300m 積算バイオマス(乾燥重量)は6月で2.7 - 4.2 g DW m-2、10月で1.5 - 2.0 g DW m-2であった。いずれの地点においても動物プランクトンバイオマスのピークは0-50m層に認められたものの、6月のSt.2では、日中は150-300 m層にバイオマスのピークが認められるのに対し夜間は0-50 m層にそのピークが認められた(図2)。 個体数密度では6月のSt.1およびSt.3においてはカイアシ類が総個体数の90%以上を占め最も優占した。また、水深150m以深において毛顎類、貝虫類などの占める割合が高くなった。最も沿岸に位置するSt.2ではカイアシ類の占める割合は60%であり、150m以浅でオキアミ類の卵-フルシリア幼生が、50m以浅で尾虫類の占める割合が高くなった。一方、10月はカイアシ類の占める割合がSt.1で63%、St.2で53%と低く、管クラゲ、ウミタル類、毛顎類などのゼラチナス動物プランクトンの占める割合が高くなった。発表時には主要種の鉛直分布についても議論する予定である。, 2007年度日本海洋学会春季大会}, title = {2005年春季および秋季の西部北太平洋における動物プランクトンの鉛直分布および群集構造}, year = {2007} }