@misc{oai:repo.qst.go.jp:00068827, author = {古川, 高子 and 佐賀, 恒夫 and 藤林, 靖久 and 古川 高子 and 佐賀 恒夫}, month = {May}, note = {低酸素組織に集積する放射性標識Cu-ATSMは、腫瘍内の低酸素状態を反映して腫瘍に集積し、腫瘍のイメージング剤としても有用であることが知られている。我々はこれまでにCu-ATSMの固形腫瘍内での分布が一様ではなく、またその腫瘍内分布が、腫瘍の診断薬として広く使われているFDGの分布パターンとは大きく異なることを明らかにしている。マウスの皮下腫瘍モデルでの検討では、FDGは主に腫瘍中央の壊死部近傍の血管が豊富で増殖期細胞が多数存在する部分に高集積を示したのに対し、Cu-ATSMの高集積が認められた部位では、血管形成が見られず、増殖期の細胞も見られないという大変興味ある特徴が観察された。このような特徴は、Cu-ATSMの高集積部位では、腫瘍細胞が低酸素・低栄養状態下で、増殖を停止して環境の改善を待っている状態を反映しているように見える。一方、血管の不在、細胞周期の停止は、Cu-ATSMが高集積を示す腫瘍細胞に対しては、従来の化学療法や放射線療法では治療効果が低く、より積極的な治療法が必要であることを示唆している。 今回、我々は、現在休止期にあるCu-ATSM高集積部位の腫瘍細胞が、将来、状況の改善に伴って増殖を再開する能力を維持しているか、すなわち治療のターゲットとして重要であるか、を明らかにするため、腫瘍内のCu-ATSMの集積の程度と細胞の増殖能を比較検討した。方法としては、LLC細胞(Lewis肺癌細胞)をマウス皮下に移植し、固形腫瘍が直径1cm以上に成長するのを待ってCu-64標識ATSMを投与した。1時間後に腫瘍を摘出し、2枚の連続切片を切り出して、1枚をImaging Plate(Fiji Film)にexposeしてCu-ATSMの分布を評価し、残りの1枚は数箇所について細胞を取り出してcolony formation assayを行った。Cu-ATSM集積の程度と、対応する部位から取り出した細胞のcolony formation assayの結果を照らし合わせると、Cu-ATSMの集積が高かった部位では、Cu-ATSMの集積が低かった部位に比べ、colony formation活性が有意に高かった。この結果は、Cu-ATSMが高集積を示す細胞は潜在的に分裂能を保持しており、Cu-ATSMの高集積部位に対しては、より積極的・効果的な治療を計画する必要があることを強く支持するものである。, 日本分子イメージング学会第1回学術集会}, title = {腫瘍内Cu−ATSM高集積部位の細胞増殖能}, year = {2006} }