@misc{oai:repo.qst.go.jp:00068535, author = {豊原, 潤 and 後上, 明恵 and 林, 明希男 and 藤林, 康久 and 豊原 潤}, month = {May}, note = {我々はこれまでに、細胞増殖イメージングを達成するための必要条件である、1) チミジンキナーゼ 1 によるリン酸化、2) ヌクレオシド・トランスポーターへの高親和性、3) チミジンホスホリラーゼによる分解への低感受性を満たす化合物として、すでに臨床応用されている3'-deoxy-3'-[18F]fluorothymidine ([18F]FLT) と遜色ない性質を示す N3-(2-fluoroethyl)- thymidine (NFT202) を見出してきた。今回、NFT 202 の放射性フッ素標識ならびにインビボでの腫瘍への集積性について検討したので報告する。[18F]NFT202 は 3',5'-di-O-toluoyl-N3-(2-p-toluenesulfoxyethyl)-thymidine を標識前駆体としてハマハー法による 18F 化、引き続くアルカリ加水分解によって合成した(HPLC 精製後の放射化学的純度 98.3±1.5%、減衰補正後の収率 81.0±13.9%)。ルイス肺癌移植マウスにおける [18F]NFT202 の体内分布の結果、[18F]NFT202 は腫瘍や増殖組織である胸腺、脾臓への放射能集積を認めなかった。一方、[18F]FLT は腫瘍、胸腺および脾臓への放射能集積を認めた。この結果を解釈する目的で、[14C]NFT202 を合成し、細胞レベルでの集積動態について検討した。[14C]NFT202 は、チミジンキナーゼ 1 欠損細胞株に比べて、その親株へ 8 倍程度の選択的な取り込みを示した。さらに、[14C]NFT202 の A549 肺癌細胞への集積は、増殖マーカーである S 期画分と高い正の相関を示した。しかしながら、[14C]NFT202 の A549 細胞への正味の集積量は [14C]FLT に比べて低く、経時的に細胞から洗い出される傾向を示した。[14C]NFT202 は DNA への取り込みを示さず、[14C]FLT と同様に大部分が酸可溶性画分として細胞内に存在した。最近、FLT の放射能滞留に関して、デオキシヌクレオチダーゼやチミジル酸キナーゼが重要であると報告されている。これらの酵素は生成したリン酸化体の細胞内からの洗い出しに関与しており、[14C]NFT202 の細胞レベル、インビボでの結果を良く説明し得ると考えられる。以上の結果から、細胞増殖イメージングを目的としたヌクレオシド誘導体を開発する上で、標的分子のみに的を絞った薬剤デザインは不十分であり、ヌクレオシド代謝全般に渡っての詳細な考察が必要であると考えられた。, 日本分子イメージング学会設立総会}, title = {細胞増殖イメージングを目的としたアルキルフッ素チミジン誘導体-II. N3-(2-[18F]fluoroethyl)-thymidine ([18F]NFT202) の合成と評価}, year = {2006} }