@misc{oai:repo.qst.go.jp:00068069, author = {服部, 浩佳 and 織田, 信弥 and 吉田, 光明 and その他 and 吉田 光明}, month = {Oct}, note = {ヒト腎細胞癌(RCC)では3p欠失が高頻度に認められる。これまで我々は3p欠失が第5染色体長腕(5q)との不均衡型転座によって生じていること、3p欠失に伴って5qの部分増幅が高頻度に認められることを明らかにしてきた。RCC患者の予後と5q増幅との関連については既に2つの報告があるが、互いに相反する結果となっている。本研究ではRCC86例を対象として5qの増幅と予後との関連について解析した。分子細胞遺伝学的解析から5qのコピー数を決定した後、86症例を3グループ(2,3,>4コピー)に分類し、各グループにおける生存曲線をKaplan-Meier法により比較した。Log rank検定では、術後約120ヶ月で観察すると、>4コピーのグループは2あるいは3コピーを持つグループよりも有意に予後不良であった。また、60ヶ月で観察すると、3コピーを持つ症例は2コピーの症例よりも予後が良好である傾向が認められた。初代培養細胞における遺伝子発現のプロファイルをDNAマイクロアレイを用いて解析したところ、3コピーを持つRCCのみに特徴的な発現パターンが認められた。これまでの研究には5q増幅をもつRCCは予後良好とするものがあるが、実際には3コピーをもつRCCのみが予後良好である可能性が示唆された。 \n 4.成人T細胞白血病・リンパ腫におけるマイクロサテライト不安定性とミスマッチ修復異常 \nDNAミスマッチ修復(MMR)異常は消化器癌などの悪性腫瘍の発生過程に関与しているとされている。MMRはリピート配列上の複製エラーをも除去するため、その異常はマイクロサテライト不安定性(MSI)解析により同定できる。我々は蛍光標識プライマーと自動シーケンサーを用いた高精度MSI解析系を用いて、様々な悪性腫瘍におけるMSIを解析してきた。その結果、従来より認識されていた変化の大きなもの(TypeB)に加え、高精度な解析系によってのみ検出可能な小さな変化を呈するもの(TypeA)の2つの異なるカテゴリーが存在することを明らかにした。MMR遺伝子に既知の変異をもつヒト、マウス細胞株を用いた観察からは、Type AがMMR異常に直接起因するMSIであることが明らかとなっている。高精度MSI解析系を用いて成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)20例を解析したところ、Type A MSIを20%(4/20例)に認めた。Type B MSIは観察されなかった。ATLLにおいてMMR異常をもつ集団が存在することが示された。造血器腫瘍の発生においても、MMR異常が何らかの役割を演じている可能性が示唆された。, 第63回日本癌学会学術総会}, title = {ヒト腎細胞癌の発生・進展過程における第5染色体長腕増幅の役割について}, year = {2004} }