@misc{oai:repo.qst.go.jp:00068056, author = {細田, 順一 and 上村, 幸司 and 外山, 比南子 and 生駒, 洋子 and 鎌田, 正 and 神立, 進 and 溝江, 純悦 and 辻井, 博彦 and 内山, 明彦 and 細田 順一 and 上村 幸司 and 外山 比南子 and 生駒 洋子 and 鎌田 正 and 神立 進 and 溝江 純悦 and 辻井 博彦}, month = {Apr}, note = {【背景】MRIは軟部組織における腫瘍診断(脳,腹部,骨軟部など)によく用いられる.検査では撮像条件を変えたり,造影剤を用いることで様々な種類の画像を得ることができる.医師は得られた様々な種類の画像を見比べ,頭の中で画像間の相関関係を構築することによって,腫瘍の病期診断や治療評価を行っている.しかし,腫瘍は周囲軟部組織とのコントラストが弱いため,互いの相関関係を把握し,腫瘍の検出を行うには相当の熟練とイマジネーションが要求される.もし,複数のMRI画像間の相関関係を自動的・客観的に構築し,腫瘍抽出を支援できるシステムができれば非常に有用である.昨年度から我々のグループでは自己組織化マップ(Self-Organizing Maps: SOM)[1]を用いた腫瘍抽出法の検討を行っている. 【目的】SOMを用いて撮影条件の異なる複数のMRI画像から,画像間の相関関係を抽出し,腫瘍を正常部位と異なるクラスタとして客観的・自動的に分類する方法の開発を行う. 【対象】腫瘍診断によく用いられている,Gd造影画像,T1強調画像,T2強調画像の3種類を対象とする.シミュレーションデータとして,骨軟部腫瘍症例から形体情報を抽出し,6つに分割した領域ごとに元画像の輝度値の平均値を与えた3種類のデジタルファントムを作成した.ノイズは正規分布に従ったものを付加した(ノイズレス,10%).臨床例として,骨軟部腫瘍症例2例(脊索腫,悪性神経鞘腫)を対象とした. 【方法】3種類の画像の画素値からSOMの学習を行い,3種類の画像の相関に従って分布した学習マップを作成する(マップサイズ:65×65,学習パラメータC=6).このマップに対してクラスタリングを行い,マップをあらかじめ決められた数のクラスタに分類し,その結果を元画像に反映させる.クラスタリングアルゴリズムには,隣接したクラスタのみを計算対象とし,各階層でクラスタ対一組のみを結合させる方法(A)と,全クラスタを計算対象とし,各階層で最小の非類似度を持つクラスタ対をすべて結合させる方法(B)を開発した.各方法の非類似度の計算は重心法[2] (重心法A,重心法B)とward法[2] (ward法A,ward法B)で行い,計4パターンのクラスタリング方法を用いた. まずデジタルファントムを対象としたクラスタリング画像の作成を行い,各クラスタの合致率を算出することによって,クラスタリング方法の評価を定量的に行った.次に骨軟部腫瘍症例を対象としたクラスタリング画像の作成を行い,医師の視認による評価を行った. 【結果】ノイズレスの場合は,全手法において全てのクラスタで100%の合致率を得ることができた.10%のノイズを加えた場合の各クラスタの合致率を図1に示す.腫瘍のcluster#6は重心法A,ward法B,ward法A,重心法Bの順に合致率が良くなった.また,面積の小さいcluster#3ではward法の方が合致率が高かった.面積の大きいcluster#1では重心法の方が合致率が高かった.悪性神経鞘腫では,重心法B,ward法Bが重心法A,ward法Aよりも腫瘍の分類が適切に行えた.脊索腫に関しては,全手法とも腫瘍の適切な分類を行うことはできなかった. 【まとめ】SOMを用いたクラスタリングを行うことにより,複数のMRI画像から腫瘍部位を自動的・客観的に分類できる可能性を示すことができた.今後は腫瘍を正常部位と異なるクラスタとして分類できなかった症例に対して,その原因を検討し,入力データの前処理,SOMの学習,クラスタリング方法について改善を行う予定である. 参考文献 [1]T.Kohonen著,徳高平蔵他訳,自己組織化マップ,シュプリンガーフェアラーク東京,1996 [2]宮元定明,クラスター分析入門,森北出版,1999, 第44回日本生体医工学会大会}, title = {自己組織化マップを用いた複数MRI画像からの腫瘍自動抽出}, year = {2005} }