@misc{oai:repo.qst.go.jp:00067950, author = {鶴岡, 千鶴 and 鈴木, 雅雄 and 藤高, 和信 and 鶴岡 千鶴 and 鈴木 雅雄 and 藤高 和信}, month = {Nov}, note = {近年、高LET放射線の生物効果に関して、同様のLET値のイオンビームであっても照射される核種が異なると、生物効果比(RBE)のLET-RBE曲線の形が異なるという報告がされている。我々の研究結果からも炭素イオンとネオンイオンによる細胞致死とクロマチン損傷誘発のLET-RBE曲線の極大ピークが高LET側にシフトすることを示した。さらに、昨年の本学会において炭素イオン、ネオンイオン、シリコンイオン、鉄イオンの4種類の異なるイオン核種においての細胞致死のLET-RBE曲線は原子番号が大きくなるに従って高LET側にシフトしていく傾向を報告した。本年はhprt遺伝子座の突然変異誘発におけるLET・加速核種依存性について報告する。 細胞はヒト胎児皮膚由来正常細胞を用いた。突然変異はhprt遺伝子座を標的として6-チオグアニン耐性クローンの出現で検出した。また、誘発された突然変異誘発クローンを採取し、multiplex PCR法によりDNAレベルにおける欠失の大きさのLET・加速核種依存性を検討した。加速核種は放医研HIMACで実験可能な炭素、ネオン、シリコン、鉄を用い、それぞれの核種において5〜8LETについて調べた。 LET-RBE曲線では、炭素イオン、ネオンイオンはそれぞれ75keV/maicrom、155keV/maicrom付近でピークを示す曲線になったのに対し、シリコンイオンでは特にピークを示さないほぼフラットに近い曲線を示した。鉄イオンは200keV/maicromが一番小さな値のため、はっきりしたことはいえないが、LETが大きくなるにつれRBEは減少した。hprt遺伝子座の欠失では、炭素イオンでは90%以上がpartial deletionだったのに対し、シリコンイオンでは、約70%がpartial deletionだった。ネオンイオンも炭素イオン同様90%近くがpartial deletionだったか、このうち約45%がcomplex deletion であった炭素イオンに対して、約60%がcomplex deletion であり、この点で炭素イオンとネオンイオンで大きな違いが現れた。 これらの結果は、誘発突然変異の量的・質的な関係においても核種の異なるイオンビームの物理学的な特徴の違いが明確に反映されることを示すものであり、高LET放射線の生物効果誘発メカニズム解明に重要なポイントとなるものであると考える。, 第47回日本放射線影響学会}, title = {ヒト正常細胞の突然変異誘発における重粒子線の核種及びエネルギー依存性}, year = {2004} }