@misc{oai:repo.qst.go.jp:00067942, author = {岡田, 真希 and 岡安, 隆一 and 岡田 真希 and 岡安 隆一}, month = {Nov}, note = {【目的】宇宙放射線の約90%は陽子線、残り約10%がα線、重粒子線、電子線等であると考えられている。このうち重粒子線の人体への影響が最も重要だと考えられる。また重粒子線は、そのブラッグピークを利用し、がんの放射線治療に利用されている。しかし、低LET放射線であるX線、γ線に比べ高LET放射線である重粒子線による影響は、まだ不明な点が多い。そこで本研究では、X線とがん治療に用いられている炭素線、最も重い粒子である鉄線におけるDNA二重鎖切断(DSB)の修復、生存率を比較検討した。 【方法】正常ヒト線維芽細胞(HFL?)、DSB修復欠損細胞(180BR)をX線、炭素線(290MeV/u、LET:約70keV/μm)、鉄線(500MeV/u、LET:約200keV/μm)をそれぞれ2Gy照射し、0.5、1、2、6、24時間後のDSBの修復をG1-type PCC法にて経時的に観察した。また、X線、炭素線、鉄線をそれぞれ0.5Gy〜6Gy照射し、生存曲線を求めた。 【結果・考察】HFL?における2GyでのDSB修復の様子は、X線では2時間後、残存する切断染色体数は1以下であったのに対して炭素線、鉄線では平均3.63、4.5であり、6時間後では、炭素線でもほとんどなくなるが、鉄線では平均2.55であった。生存率では、X線、炭素線のRBE(SF=0.1)はそれぞれ1、1.98であったのにたいして、鉄線では3.08であった。180BRは、修復欠損(Ligase?欠損)のため、線質の違いによる損傷の差はHFL?に比べて非常に少なく、RBE(SF=0.1)はX線、炭素線、鉄線それぞれ、1、1.4、1.26であったが、全体的にHFL?に比べて修復の速度は遅く、6時間後、残存する切断染色体数はX線で平均2.10であったが炭素線、鉄線では平均5.38、8.45であった。これらの結果から、高LET放射線ではDSBの修復は起こりにくく、修復されたとしてもそれが誤修復である確率が高いため、その後の生存率に影響を及ぼしていると思われる。誤修復については、FISH法にて現在検討中である。, 日本放射線影響学会 第47回大会}, title = {高LETと低LET放射線によるDNA DSBの修復、生存率の比較}, year = {2004} }