@misc{oai:repo.qst.go.jp:00067935, author = {渡部, 輝久 and 石井, 紀明 and 中原, 元和 and 横須賀, 節子 and 黒澤, 明子 and 渡部 輝久 and 石井 紀明 and 中原 元和 and 横須賀 節子 and 黒澤 明子}, month = {Nov}, note = {海産生物の元素組成を調べたところ、緑藻、ハネモ類はアルカリ土類元素の構成が他の藻類に比べ高い濃度を示すことがわかった。茨城県において採取したオオハネモ(Bryopsis maxima)中のSrおよびBa濃度は、それぞれ、13,100μg/g-乾、4,630μg/g-乾であり、日本産50種の海藻の平均値、545±491、5.19±4.89μg/g-乾に比較し極めて高く、質量数が大きな元素ほどその傾向が強かった。茨城県、千葉県で採取したオオハネモ、および広島県で採取したネザシハネモ(Bryopsis corticulans)についてGe半導体検出器を用いて放射能濃度を求めたところところ、226Raは、40〜92 Bq/kg-生、228Raは28〜211 Bq/kg-生の濃度が得られ、広島県における後者の値が大きいこと(228Ra/226Ra比は茨城県、千葉県で0.62〜0.75、広島県で4.86)がわかった。これは、西日本で自然放射能レベルが東日本よりも高く、陸圏の232Thに由来する228Raの沿岸海域環境における負荷が大きいことを示しているものと考えられた。一方、226Raは半減期が1,600年と長く、海水中で226Ra濃度がほぼ一定の水準を保っているものと推測される。ハネモ類は生物生産量は大きくないが、日本各地の沿岸潮間帯に生育し入手が容易であり、環境モニタリングにおいて「生物検出器」として海域における自然放射能の負荷を比較する上で有効性が高いと考えられる。ハネモ類は一般に食用とはされないが、仮想的にハネモを食品として利用した場合のヒトの被ばく線量を推定した。成人が1日あたり生重量5gの上記濃度のハネモを摂取したとき、実効線量は0.06〜0.29mSvが得られ、海藻摂取は、90Srの摂取の場合と同様に自然放射性核種の摂取に関しても決定経路として重要なものであることが分かった。このように放射性核種を特異的に濃縮する生物(hyperaccumulator)の場合生物自身に対する放射線影響についても留意する必要がある。国連科学委員会の1996年報告では、陸上植物が吸収した放射性核種の単位濃度に対する吸収線量率換算係数が与えられているが、海藻にもこれらの値が適用できるとした場合、上記のラジウム濃度は、011〜0.26 μGy/hの線量率に相当し、陸上植物に比較してかなり高い線量を受けることになる。, 第47回大会}, title = {ハネモ類に見られるラジウムの特異的濃縮の放射線防護上の意味合いについてについて}, year = {2004} }