@misc{oai:repo.qst.go.jp:00067764, author = {伴, 貞幸 and 岡安, 隆一 and 櫻井, 亜希子 and 相良, 雅史 and 岡部, 篤史 and 稲澤, 譲治 and 島田, 裕 and 今井, 高志 and 伴 貞幸 and 岡安 隆一 and 櫻井 亜希子 and 相良 雅史 and 岡部 篤史 and 今井 高志}, month = {Dec}, note = {放射線感受性関連遺伝子の検索に利用することを目的にして、種々のヒト癌組織に由来する培養細胞51株についての放射線感受性を調べた。食道癌由来細胞31株は島田ら(京大・外科)によって樹立された。その他の癌由来細胞20株はATCCあるいは宮木ら(都立駒込病院)から供給された。種々の線量のX線照射後、コロニー形成法で解析した線量‐生存率から得られた指標(D0、D10、Dq)で放射線感受性を比較した。3つの生存率指標において大きな変動がみられた。Dqは他の二つの指標とは相関性がないことから、低線量域と高線量域での放射線損傷修復経路が異なる可能性のあることが示唆される。相同組換え(HR)修復系に重要な働きをしているBRCA1およびMRE11遺伝子に変異を持つ細胞は高い放射線感受性を示した。食道癌由来細胞株の中に非常に高い放射線感受性を示す1細胞株が見つかった。我々は、この放射線高感受性細胞では放射線照射後のDNA-PKcsタンパク質がリン酸化されないことを、抗リン酸化DNA-PKcs抗体を用いての免疫組織染色法で確認した。DNA-PKcsのコーデイング領域のシークエンスを調べたところ、Kinase領域にIleからThrへの置換を伴う一つの突然変異のあることを観つけた。同時に調べた他の細胞株では同様な突然変異は見つかっていない。DNA二本鎖切断を生じた細胞内ではDNA-PKcsは自己リン酸化されることにより非相同末端結合(NHEJ)修復系が働くと考えられている。本研究で見つかった放射線高感受性細胞では、Kinase領域に見つかった突然変異が原因で放射線照射後の自己リン酸化が行なわれないと考えられる。その結果、NHEJ修復系が低下し、放射線高感受性になったと考えられる。現在までに、DNA-PKcsがリン酸化されないことが原因で放射線高感受性を示すヒト由来細胞は一株しか報告されておらず、本報告の食道癌由来放射線高感受性細胞はDNA二本鎖切断の修復機構を調べる上で貴重な材料となると思われる。我々の結果は、非常に高い放射線感受性を示す細胞ではDNA二本鎖切断に対するHRまたはNHEJ修復系において重要な役割を持つ遺伝子に変異のあることを示唆する。, 第26回日本分子生物学会年会}, title = {食道癌組織から樹立された放射線高感受性細胞におけるDNA‐PKcsリン酸化不全}, year = {2003} }