@misc{oai:repo.qst.go.jp:00067540, author = {廣部, 知久 and 笠井, 清美 and 村上, 正弘 and 廣部 知久 and 笠井 清美 and 村上 正弘}, month = {Oct}, note = {重粒子線の哺乳類胎児の組織細胞の増殖・分化に与える影響についてはほとんどわかっていない。マウスのメラノサイトはガンマ線やエックス線等によりその前駆細胞が障害を受けることが、皮膚の白斑(メラノサイトが欠損)やメラノサイトの形態異常を指標にして明らかにされており、きわめて鋭敏な放射線影響の検出系となる。C57BL/10Jマウスを交配し、妊娠した母親(胎生9日)をHIMACにて290MeV/uの炭素線を整形して得られたフラットなブラックピーク部(平均LETは約50keV/maicrom)で照射した。0.1,0.25,0.50,0.75,1.00Gy照射マウスの子を生後3週間まで飼育し、皮膚(腹部中央や尾端)に現れる白斑を指標にして、炭素線のマウスメラノサイト前駆細胞に与える影響を調べた。炭素線はC57Bl/10J系統のマウスの9日齢の胎児に対して、0.5Gyから出産率が低下し、1.00Gyでの出生率は12.5%であった。ガンマ線では1.00GyまでC57BL/10Jマウス胎児に致死効果が見られず、2.00Gyで100%致死であったので、炭素線はガンマ線に比べてかなり致死効果が強い。また炭素線では、出産後の食殺率も高かった。ガンマ線照射ではこのような高率の食殺は観察されない。腹部白斑出現頻度については、ガンマ線では0.50Gy照射個体の白斑頻度は43.5%であった。一方。炭素線では0.50Gy照射群で腹部中央に白斑が現れた個体の頻度は59.4%であり、ガンマ線とほぼ効果が同等であった。また、腹部白斑部域の面積はガンマ線が4.35平方mmであったのに対し、炭素線は5.62平方mmで、やはりほぼ同等であった。従って、炭素線はガンマ線とほぼ同程度に、メラノブラストに対する致死作用(メラノブラストの増殖死を引き起こす)があると考えられる。しかしながら、ガンマ線の場合は1.00Gyでもマウスの出産率減少効果が見られなかったのに比べ、炭素線では出産率が12.5%に減少し、離乳した個体は得られなかった。したがって、炭素線のマウス胚への効果はガンマ線とは様相がことなることが示唆される。, 日本放射線影響学会第46回大会}, title = {マウスのメラノサイトの増殖・分化に対する炭素線の影響について}, year = {2003} }