@misc{oai:repo.qst.go.jp:00067532, author = {村松, 康行 and 湯川, 雅枝 and 河村, 日佐男 and 村松 康行 and 湯川 雅枝 and 河村 日佐男}, month = {Oct}, note = {必須元素であるヨウ素は、体内では甲状腺に濃縮しておりその機能に重要な役割を果たしている。放射性ヨウ素が体内に取り込まれた場合、甲状腺へ移行するが、その移行率は人が摂取する安定ヨウ素の量に左右される。わが国の場合は海産物の消費量が多いため安定ヨウ素摂取量も高いと考えられているが、それに関する知見は近年不足している。食品中のヨウ素含有量に関するデータが少ない主な理由は、ヨウ素の微量分析が難しいためである。 そこで、食品に適したヨウ素の分析法を検討し、日常食及び種々の食品の分析を行った。日常食試料(total diet sample)はIAEA-RCA関連のプロジェクトの一環として採取したものを用いた。(試料は、1日の食事を集め均一にし、凍結乾燥させ作成した。)分析法は、試料からのヨウ素の加熱法分離とICP-MSによる測定を組み合わせたものである。  合計30試料の日常食について得られたヨウ素の分析結果は、濃度範囲として0.094〜22.5ppm(乾燥重量)であった。高い値は海藻に起因すると推定される。分析データと各自の食品消費量を掛け合わせ、1日1人当たりのヨウ素の摂取量を求めた。その結果、0.036 〜 8.4 mg/dと非常に幅広い範囲にあることが分かった。また、中央値は0.29 mg/dであったが、平均値は0.93mg/dと高かった。 国際的に使用されているヨウ素の摂取量として、ICRPが報告している1人1日当たり0.2mgという値がある。今回得られた中央値及び平均値はこの値を上回っている。しかし、注目すべき点として、1/3近くの人が0.2mgを下回っていた。欧米では、牛乳や乳製品から主としてヨウ素を摂取しており、また、食塩にもヨウ素が添加されている。そのため、海産物の摂取が少ない場合でもある程度のヨウ素を取ることができる。しかし、わが国の場合は、乳製品の消費量も少なく食塩への添加もしていないため、海産物を食べない場合はヨウ素摂取量が非常に低くなる可能性がある。, 日本放射線影響学会第46回大会}, title = {わが国の日常食中のヨウ素含有量}, year = {2003} }