@misc{oai:repo.qst.go.jp:00067151, author = {古澤, 佳也 and 古澤 佳也}, month = {Feb}, note = {放射線の線質を表す為にはLETが線質のパラメーターとして普通に使われているが、その値は分布をもった電離密度の加重平均であり、その成分は単一ではない。HIMACでは線量加重平均LET(dose-averaged LET)が用いられているが、いろいろな電離密度を与える粒子線を線量で加重した平均値である。粒子線が物質中を通過すると飛来した粒子に破砕が生じ、原子番号の小さい粒子に分解され、媒質内での速度は入射粒子とほぼ同等であり飛程は伸びる。速度が同じで電荷の小さい粒子は、放射線として周囲の媒質に与える電離密度が低いので、破砕によって低LETの成分が生成されたこととなる。さらに各粒子は飛程周辺に特有のトラック構造(電離密度分布)が形成され、ここにも電離密度の分布が存在する。つまり粒子線のLETは異なった電離密度が複雑に絡み合った混合場であって、粒子線ビームの線質は単一成分で構成されている訳ではない。さらに治療では、標的腫瘍内で均一な細胞致死効果を発揮するように、体内深度毎の効果が一定となるよう計算・設計され、異なるLETと線量の成分が混合されたSOBPビームが使われている。SOBPビームではそれぞれの深さでの平均RBEと平均LETは計算されているが、それらの分布については単一のパラメーターで表現できない。「平均値」としてのLETが存在するために、その平均値だけが一人歩きしてしまっている場合が多い。LET-RBEについての研究は非常に多いが、混合ビームのLETと生物効果に関しては慎重な評価が必須である。ここでは例として、同じLETのMonoとSOBPビームに対するRBEの違いを紹介する。, 第21回 菅原・大西記念 癌治療増感研究シンポジウム}, title = {LETとRBEのトリック}, year = {2019} }