@misc{oai:repo.qst.go.jp:00067038, author = {上野, 恵美 and 乳井, 美奈子 and 下川, 卓志 and 中西, 郁夫 and 松本, 謙一郎 and 上野 恵美 and 乳井 美奈子 and 下川 卓志 and 中西 郁夫 and 松本 謙一郎}, month = {Dec}, note = {【目的】必須微量元素であるセレン(Se)はグルタチオンペルオキシダーゼ(GSH-Px)の活性中心であり、過酸化水素(H2O2)や脂質過酸化物の消去に深く関与している。GSH-Px活性が低下した生体では、H2O2を介した酸化ストレスに曝されると推察されることから、放射線の生態影響におけるH2O2の重要性を評価する目的で、Se欠乏モデルマウスの作製を試みた。本研究では作製したSe欠乏マウスの肝GSH-Px活性の週齢による変化を観察した。 【方法】妊娠後期、4週齢(離乳直後)、あるいは8週齢のC3H/HeSlc系マウス(日本エスエルシー(株))を購入し、恒温恒湿(23±2℃)、12時間の明暗サイクルに設定された動物飼育室で、MB-1((株)フナバシファーム)あるいはSe欠乏飼料(オリエンタル酵母工業(株))を摂取させ飼育を行った。GSH-Px活性は、生理食塩水で脱血灌流した肝臓ホモジネートを適宜希釈して、Paglia and Valentine 1)の方法を応用して測定した。 【結果】妊娠後期マウスまたは出産直後のマウスに対してSe欠乏飼料を与え続けたところ、出産はするものの仔は離乳時まで成長しなかった。そこで、納品時から出産後2週間経過するまでは市販固形飼料(MB-1)を摂取させ、その後Se欠乏飼料へと切り替えた結果、仔は成長することができ、離乳時点でGSH-Px活性がほぼ失活していた。これをSe欠乏モデルマウスとして、後述の照射実験に用いた。また、離乳直後のマウス(4週齢)からSe欠乏飼料を与え始めた場合は、10週齢でGSH-Px活性が見られなくなった個体を生じた。しかし、8週齢から4週間に渡ってSe欠乏飼料を摂取させた場合は、GSH-Px活性は徐々に低下するが、12週齢時点においても完全には無くならなかった。さらにSe欠乏モデルマウスと通常飼育のマウスに対して、エックス線5.6Gyを全身照射したところ、通常飼育マウスでは照射30日後の生存率は50%あったが、Se欠乏モデルマウスでは0%という結果になった。 【結論】Se欠乏飼料を出産後2週間目の授乳中の親に、摂取させ始めることにより、比較的若い週齢のSe欠乏モデルマウスを作製することに成功した。またエックス線の急性障害に対して、Se欠乏モデルマウスは強く影響を受けることが示唆された。 \n1)Paglia D. E. and Valentine W.N. Studies on the quantitative and qualitative characterization of erythrocyte glutathione peroxidase. J Lab Clin Med. 70: 158-69 (1967)., 第33回日本酸化ストレス学会関東支部会}, title = {Se欠乏モデルマウス作製方法の検討および肝GSH-Px活性の測定}, year = {2018} }